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93センチ舞ってタチまち“上昇気竜” ミニ・リュウに誓い「釣りアナ」トップにタツ

[ 2024年1月13日 04:30 ]

“ドラゴン”とはいかなかったがミニ・リュウ級を釣り上げた
Photo By スポニチ

 【釣り女子アナの伝えたいこと】釣りが大好きなアナウンサー・大塚ひとみは、今年の干支(えと)・辰を見て思った。「2024年は釣りアナウンサーとして昇り竜になりたい!」。ならば、初釣りの狙いは“ドラゴン”。千葉県浦安・吉久からタチウオ船に乗り込んだ。


  正月太りの体で乗り込んだ船は、昨夏にデビューしたばかりの新造船「第29吉久丸」。どこもピカピカで、釣り座は荷物を置いていても人が行き来できる広さがあり、屋内・外と選べる3カ所のキャビン…まずは船内を探検して楽しんだ。

 ポイントの横浜沖へ到着。横浜ランドマークタワーを眺めながら、片天ビン仕掛けを落とす。タチウオがいるタナは、夏は幅10メートル単位と広いが、この時季は1メートルほどと狭くなる。「水深34メートル」「今度は35メートルに変わったよ」と吉野昭久船長(57)の細かい指示を聞きながら、ピンポイントで狙っていく。

 乗客のほとんどが電動リール勢の中、手巻きで挑戦の私。腕を動かしていると、ガガッ。明確な当たり。しかし、まだ合わせてはいけない。しっかり食うまで、知らぬ顔で竿をシャクり続けるのだ。知らん顔、知らん顔…なのに悲しいかな、私はウソが表に出る性分。興奮がタチウオに伝わったのか、食い逃げされてしまった。悔しい。ポーカーフェースを装うため、ネックウオーマーで顔を覆いリベンジ。心も無にした駆け引きの結果、よし、今度は掛かった!

 「自らの手で昇り竜のように運を引き上げるんだ」とこん身の力でリールを巻き続けると、海面に銀色の細長い魚体が見えてきた。道糸をつかんで一気に抜き上げる。その瞬間、タチウオが宙を舞った。空を駆ける竜のようだった。

 体長を測ると93センチ。120センチ以上がドラゴンと呼べるそうで、今回の1匹は「ミニ・リュウ」くらいだけど、私の心には大きな竜が昇った。今年どこまで上昇できるか。温かく見守ってください。

 私が乗ったタチウオ船は“親子船”だった。3代目・昭久船長の長男・圭祐さん(25)が仲乗りを務めた。会社員だったが「創業100年を超える家業を継ぐ」と決意し昨年9月から海へ。「まだ釣りや船のことは分からないが、できることからやっていきたい」と4代目は話す。気持ち良く釣りができるよう掃除や準備に気持ちを込め、サイトに掲載する釣果写真を撮る際は、どう撮ればお客さんの思い出に残るかなど試行錯誤の毎日。「この仕事を始めて、お客さんが笑顔になることが自分にとってうれしいことだと知りました。父の背中を見ながら、一歩一歩前進していきたいです」と力を込めた。


 ◇大塚 ひとみ(おおつか・ひとみ)1993年(平5)生まれ、千葉県出身。フリーアナウンサー。NHK宇都宮放送局、栃木放送、ウェザーニューズを経てフリーに。釣り歴はカサゴなど小物釣りを中心に20年。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、浦安・吉久=(電)047(351)2983。出船時間は午前6時40分、乗合料金は餌付き1万500円、女性・中高生は9000円。アカメフグ船、オニカサゴ船ほか出船中。

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