×

釣りガール・田中梨乃が淡路島室津沖でショウサイフグを狙う コツや釣果、教えます

[ 2024年1月10日 05:30 ]

体を大きく丸く膨らませて上がってきたショウサイフグ
Photo By 提供写真

 高級魚の代表格ともいえるフグ。興奮すると水や空気を吸い込んで体を大きく丸く膨らませる姿が愛らしい。釣り人からは、餌取りとして嫌われることも多いが今回狙ったショウサイフグは、元々は関東を中心に人気の釣り物で、近年では西日本でも人気が高まっている。そこで兵庫県・淡路島の室津漁港からショウサイフグ釣りへ出かけた。 (田中 梨乃)

 昨年の12月中旬、一気に冬らしくなり防寒対策を万全にしなければつらい気候。午前6時30分出船。ポイントまでは約10分とのことで急いでタックルの準備を行う。

 カットウフグ専用ロッドも販売されているが、今回は代用できるカワハギ専用竿に小型のベイトリール。カットウ仕掛けか胴付き仕掛けで釣るのだが、今回は主流のカットウ仕掛けで狙う。カットウバリと呼ばれる鋭いイカリ状の掛け針を使い、フグを引っ掛ける独特の釣り方。餌針には、アルゼンチンアカエビやホヤを刺し、この餌をフグがかじるタイミングでアワセると、カットウ針がフグの体に引っ掛かる仕組み。

 釣り場に到着したら早速仕掛けを海底へ下ろしていく。水深は16メートル。オモリを着底させたら糸ふけを巻き取り、すぐ空アワセをする。これは落下中に餌を追ってきたフグを掛けるためで高活性の時にはヒット率が高い。その後は、1メートルほど竿をフワフワと誘いをかけながら持ち上げて、自然に餌が落下するような速度で着底させゼロテンションにしてアタリが出るのを待つ。

 フグのアタリは非常に繊細で餌をかじってもアタリが出ないことが多く、気付かないうちに餌がなくなることもある。そのためアタリの有無にかかわらず、一定の間隔で空アワセを入れていくのが釣果アップの秘けつ。

 餌針にホヤを刺していたが、一向に釣り上げることができない。そこで餌をアルゼンチンアカエビに変更。すると午前7時45分、空アワセでグググッとした引き。心地よい抵抗を感じながら1匹目が上がってきてくれた。

 アワセ方のポイントとしては、小さく空アワセを入れ、カットウバリを上にスライドさせてヒットに持ち込む。

 午前9時30分、アタリはあるが乗らない時間が続く。おそらくカワハギが餌をついばんでいるのだろう。その後は餌も取られなくなったので魚礁へポイント移動し根掛かりに注意し仕掛けを底から切って“宙釣り”で狙う。ゴンゴンと大きなアタリで上がってきたのは良型のガシラだ。

 午前11時過ぎ、今度はコツコツッという小さなアタリに素早くアワセを入れる。竿全体にズッシリと乗る重量感を感じ上がってきたのは、この日一番の良型ショウサイフグ。結果ショウサイフグ9匹、カワハギ2匹、ガシラ1匹を釣り上げ納竿。

 ショウサイフグ釣りでは必ずフグ調理師の免許を持った船頭さんらが下船後に可食部位のみの状態にしてくれる。あばら骨がないためフグの筋肉はしっかり弾力があるので数日寝かせてからいただくのが私のお気に入り。

 手軽ながら奥が深くてゲーム性も高く、冬に楽しめる貴重な釣りターゲットなので、ぜひ狙ってみてはどうだろうか。

 ◇田中 梨乃(たなか・りの)「おとな釣り倶楽部」「ビッグフィッシング」等のテレビ番組に出演するなど地元・関西を中心にタレントやリポーターとして活躍中。趣味は釣り、日本酒、温泉、ゴルフなど多彩。釣りは釣った魚を自分で三枚おろしにして料理するほどの腕前。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る