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跳ねた! シイラ102センチ

[ 2019年8月17日 07:19 ]

初心者の高橋さんが釣った102センチ(右は筆者)
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】相模湾のシイラ釣り。ルアー、フライ、餌とすべてのタックルを準備しワクワクしながら沖を目指します。私たちは初心者もいるので釣れればなんでもありですが、沖に出るとマグロ狙いの船でいっぱいでした。

 1番多く見た時で16隻でしたから混雑を避け、まずは手堅くパヤオ(浮き魚礁)周りのシイラから狙ってみました。パヤオなどでは最初にルアーで釣りたい人が投げ込みます。状況が良ければすぐにシイラがヒットし、それを引き寄せている時に追尾してくるのが見えたら、あるいは追い掛けてきてシイラの存在が確認できたら散水を開始して、生きイワシをまきます。こうすることによってシイラが船につくので、今度はフライでも釣ることができるのです。

 ミヨシからフライを投げヒットさせれば右舷へ回って取り込むという仲間と交代という方法で釣りました。

 私のタックルはセージ1090RPLX(9フィート10番ライン)にビリーペイトターポン、リーダーは16ポンド。フライはイワシキャンディというヘッドの部分をエポキシで固めたフライでした。この日のシイラは群れの中にいる魚が大小さまざまで、見えているシイラの中では、なるべく大きな魚を狙いたいと、小型をスルーして大型を狙うのですが、元気な小型が簡単にヒットしてしまいます。キャッチしてみると70~90センチぐらいあり、普段なら「ペンペンシイラ」と呼んでいる50センチぐらいのサイズとは違いました。この日は餌釣りとフライには次々ヒットするのですが、ルアーにはなかなかヒットしません。

 餌のイワシのサイズに大きさを合わせないと、本気で食いついてくれないのです。あるいは餌をまく前に勝負を懸けるか?アングラーの腕が問われる時でもあります。

 沖に流木を見つけた時はチャンスです。すでに多くの遊漁船が出ているので叩かれた(散々釣りをした)後かもしれませんが、多くはマグロ狙いなのでシイラは相手にしません。つまりきょうはまだノータッチの可能性があるのです。

 同行者の高橋信悟さんが懐かしのTDペンシルを準備し、近づいてキャストすると第1投目でヒット。それは素晴らしいジャンプを繰り返し、ロッドが美しい弧を描き、ファイトは見ていて楽しくなるほどのものでした。

 この魚は102センチという立派なオスでした。

 時折、鳥山が立って、急行してもすでに他の船が到着していて、しかもナブラが長く続けばいいのですが、すぐに沈んでしまうような状況でした。先に到着した船はマグロをヒットさせていました。

 うらやましくそれを見ながら、ナブラとの追い掛けっこをしましたが、ルアーを投げることはなく、終わりの時間が近づき、最後にもう1度パヤオへ寄ってシイラを釣ってから帰ることにしました。

 パヤオに近づくと、なんとマグロが跳ねていました。もちろん急行し、仲間の1人が投げたルアーに大きな水しぶきが上がりヒット!「やった!」と同乗者全員が思ったのもつかの間、それはすぐにバレてしまいました。

 後で動画を見たら、ヒット後に合わせを入れていなかったので、フックが刺さっていないようでした。
(東京海洋大学客員教授)

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