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ステイでミスせずスミイカ12匹 テンヤは底から離さず狙う 静止時間がカギ

[ 2018年11月30日 06:34 ]

竿頭の土屋敬三さん
Photo By スポニチ

【ガイド】“冬の使者”スミイカが好機を迎えた。鴨居大室港・房丸では例年通りスタートを切ったが、早々に竿頭が12匹の大釣りをマーク。生きたシャコが餌。このエリアでは来春3月までが釣期で、この先の展開が楽しみだ。(スポニチAPC 林 悠二)

 ズッドーン!開始してすぐだった。2回目の投入後。すっとあおった竿に、根掛かりしたような重みが伝わった。幸先の良い第1号は手のひら大の560グラム。各地よりもスタートが遅い分、型が良いようだ。

 ポイントは鴨居沖一帯で水深20〜30メートルの浅場。航程10分の近場だ。このイカ、水温の低下に伴って徐々に深場へ移動、これから迎える厳寒期には50〜60メートルの深場へ落ちる。その点、浅場で狙える今はビギナーも釣りやすい好機と言える。

 この朝、4人が竿を出したが右舷トモの筆者に冒頭の第1号。その後は各所で竿が曲がり、いい出だし。中でも好調なのが左舷ミヨシ。横浜市の土屋敬三さん(71=自営業)は、1時間程で3匹目を取り込んでいる。土屋さんの仕掛けはテンヤの上40センチに、オレンジ色のトトスッテを付けている。

 この釣り、テンヤを海底から離さないように狙うのがコツ。スミイカは臆病な性質で、動くテンヤを極端に嫌うと言われている。そのため、海底でテンヤを静止させておく「ステイ」の間が決め手になるのだ。日によって7〜8秒だったり15秒だったり…。土屋さんは6、7秒と短い。そして驚いたのが誘いを掛けていたこと。

 「テンヤは底を離さず、竿先で上下に誘いを掛けてます」と、再び竿先を曲げ、最終的には12匹で竿頭。

 左舷トモで狙うのは逗子市の渡辺敦さん(53=会社員)。「今春初めて出合った衝撃的な当たりと7匹の釣果」にすっかりハマったとか。

 しかし、この日は調子が出ずに苦戦が続く。右舷ミヨシでは、常連で横須賀市の佐藤加平治さん(72)が玉網で良型を取り込んだ。2日前には、「15秒で10匹釣った」そうだが「今日は5秒前後が良かった」と8匹ゲット。日によってステイの間が変わる。いろいろ試し、早く乗る間を探り出すのが好成績につながるようだ。取材の翌日はトップ16匹。鴨居沖は本番を迎えたばかり。今後が楽しみだ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、鴨居大室港・房丸=(電)046(841)9206。乗合は午前7時半出船、料金はシャコ餌付き8500円。

〈釣り人掲示板〉JGFA(ジャパンゲームフィッシュ協会)主催の沖釣りサーキット第2戦「カワハギ大会」が、このほど開催された。小網代・丸十丸=(電)046(881)0100=に集まったのはこの釣りが大好きな会員(女性3人含む)と、一般参加者ら18人。北東の微風、多少濁りの入った潮と条件は悪くない。ところが、本命の活性は低くベラなどゲストも食い渋り気味。そんな中、左舷トモでは3連発して歓声が続く。横浜市の浅野千明さん(47=会社員)で24センチも出た。

 だが全般的に激渋の状況に、小菅裕二船長も業を煮やしかつて大物が出た50メートルダチへ移動。ここではすぐに27センチが飛び出し、全員が30センチ超級の“メガハギ”を期待したのだが…大物は不発。

 審査は3匹の重量で競った結果、784グラムをマークした横浜市の平沢貞三さん(51=会社員)が初優勝。「オモリベタでの待ち釣りが当たりました」と勝因を語った。

 なお、第3戦は葉山あぶずり・たいぞう丸=(電)046(875)1932=でアマダイを対象に開催する。

 ◇大会成績◇(審査は3匹の重量、単位グラム)(1)平沢貞三(横浜市)784(2)浅野俊吾(新潟市)746(3)柳田浩一(相模原市)654(4)浅野千明(横浜市)610(5)小宮武(調布市)474。(敬称略)

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