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金アジ 味なイタリアンに!東京湾で入れ食い 特製ソース決め手

[ 2018年10月30日 13:58 ]

脂が乗ったアジのトリプル
Photo By スポニチ

 アジのピカタを食す。フライの一歩前。つまりパン粉をつけずに焼く、イタリアン系。もちろん東京湾の金アジでとなる。といえば小柴の小金丸でしょう。 (スポニチAPC 町田 孟)

 稲穂と同じで、この時季は黄金色。今年は異常なくらい脂が乗っているんだって。

 ワクワクしちゃうじゃないの。ぷっくり、むっちり、ぽってり、ぽっちゃり。若い頃はスレンダーに目を奪われたけど、年とともに好みも変化してきたナ。このタイプは愛きょうがあってさ。癒やしてくれるし、しっとり感がたまらないやね。牛丼だってツユだく好みは多いんだから。ムフフフ。

 【釣戦】開始から3時間、入れ食い。空クジなし。「昼上がりでもいいよ」なんて冗談が出るくらい。

 こんな時は「2つ3つ、ついてくるから、当たりがあっても楽しむ感じで少し待ってから上げるように」。小山満寿夫船長の指示通りでダブル、トリプルもたびたび。35〜40メートルダチ、タナは2〜3メートル。こうなりゃ手返し勝負サ。

 ついでに僕のアドバイザーが教えてくれた沖で締める技がある。エラブタ間に指を差し込んでエラの根元をつかみ、すぐ近くの心臓もろとも、もぎ取っちまう。その上部に胃袋につながっている白い部分がある。これもついでに引っこ抜く。調理するときコマセ臭がしなくなるよ。食いが止まったり移動中などこまめにやるといい。

 【クッキング】三枚におろし小骨も抜く。ウロコ、ゼンゴは引いて皮はそのままで、軽く塩コショウし、小麦粉を薄くまぶす。溶き卵にくぐらせたらサラダ油かオリーブオイルで焼き上げる。皮目から入れると仕上がりがきれいだ。皿に盛り付け特製ソースをサッ。家人?「酸味が効いていつもの“味”と違う。アジとは思えない」。あゝ、親父ギャグ。

 ▼特製ソース 湯むきしたトマトをサイの目に。バジルまたはシソを刻んでまぜる。塩、コショウ少々。オリーブオイルを加えカボスかレモンをたっぷり搾る。

 ▼おまけ 野菜のほかにレアなキウイ、レインボーレッドを添えた。中心が赤く香り抜群。

 左舷に並んだお達者アングラー鶴田孝幸さん(81)と田中恒之さん(77)。ともに横浜市在住でリタイア組。鶴田さんは「海が大好きで若いころは海上自衛隊に4年ほどいた」。お手製アジの干物を冷凍庫に保管して、ことあるごとに楽しんでいる。田中さんは35年の常連さん。釣りのほかに「仏像が趣味で全国を見て回っている」。刺し身より酢の物が好物。「元気じゃないと来られない。釣りは栄養剤」。即席の幸・之コンビ、思いは一緒だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、小柴・小金丸=(電)045(701)1540。出船午前7時半。乗合料金9500円。

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