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37センチ苦労ダイ 名手も当たりが来ない中、価値ある1匹

[ 2018年3月6日 08:04 ]

37センチながらシャープな引きを味わった筆者
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】静岡県清水、かかり釣りのクロダイが“乗っ込み”?いま良型が連日のように釣れている。40センチ前後が多く、時には50センチ超の“年なし”も。オカラダンゴを絶やさず、付け餌をローテーションよく替えていく――これが大切だ。(スポニチAPC 山本 有道)

 ちょっと格好よくいえば、細いハリス1本で大型クロダイと対話――こんなところがかかり釣りの魅力ではないだろうか。だが細過ぎればハリスを切って逃げられてしまい元も子もない。この日、一緒に船に乗った山本釣船店をベースにするかかり釣りのクラブ・讃友会のメンバー、川崎市の江口耕史さん(55=会社員)は「今日のポイントは今季50センチオーバーが何匹も出ているところ。ハリスは2号でやりましょうか」。久しく年なしに巡り合っていない私にこうアドバイスしてくれた。

 そのポイントとは「守衛所」。案内してくれた山本釣船店の山本光男船長も「昨日もここで40センチオーバーも交じり13匹釣れました。バラシも相当あったみたい」。こんな話を聞くとやる気も充満。改めてじっくり見ると広い桟橋の下は空洞になっており、いかにもクロダイが潜んでいる雰囲気。ダンゴを落として竿下におびき出すかにかかっていそうなのだ。

 厳しかった。名手・江口さんにも当たりはない。餌もオキアミ、生サナギ、コーン、モエビと替えていくがクロダイの機嫌は悪く寄っていない。むなしく時間だけが過ぎる。こうなると午後の上げ潮が勝負だ。

 ところが静かだった海に西風が吹き始めた。船が揺れるから釣りづらい。波に合わせて竿を上下させ、目を凝らして竿先を見詰めていたところ、もたれるような当たり。

 合わせると軟らかいイカダ竿が曲がったまま。引きも鋭い。1回、2回と底に向かって突っ込むのはまさしくクロダイ。見えた。銀色の魚体が美しい。待ち望んでいただけにタモに入った瞬間の気分は曇りのち晴れ!

 結局、対話したのはこの37センチ1匹。目指す40センチオーバーに届かなかったが、清水では釣行後も51センチ、53センチ、ついには55センチも出て大型が釣れている。狙うなら今!

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、清水・山本釣船店=(電)054(352)3217。午前6時出船。料金は1人乗船1万1000円(餌込みの平均)。

 〇…かかり釣りでは「フグ来たりなばチヌ(クロダイ)遠からじ」という言葉があるが、その通りの釣りとなったのが岡崎市の織田稔さん(60=会社員)だ。「ショウサイフグがいましたが、それが消えたあとクロダイが釣れました」と46センチを筆頭に8匹。いずれも40センチ前後で餌は「ほとんどがオキアミ」とのこと。

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