アルジェリアに裏をかかれた韓国 思わぬ敗戦の理由

[ 2014年6月23日 18:15 ]

<アルジェリア・韓国>後半27分、ブラヒミ(左から2人目)に4点目のゴールを決められ、ガックリの韓国イレブン(AP)

W杯ブラジル大会1次リーグH組 韓国2―4アルジェリア

(6月22日 ポルトアレグレ)
 1次リーグ第2戦で韓国がアルジェリアに2―4で敗れ、1分け1敗となった。韓国にとっては思いもよらない結果だったが、アルジェリアに見事に裏をかかれた感じだった。

 初戦のベルギー戦から先発を5人代えられ、戦い方も守りを固めるやり方ではなく、積極的に攻めて来て、戸惑っていた。コートジボワール戦の日本と一緒で、前半26分に先制されて、そこで立て直せればまだ良かったが、2分後にCKから追加点を決められた。しかも、キックオフのボールを奪われてCKにされたもので、ベスト16以上に行こうと思ったら、戦術面だけでなく、こういう面のメンタルが大きな要素となってくる。この2点目が響いて、39分にセンターバックの間を取られて3点目を奪われ、勝負は決まってしまった。

 失点の一因に、長いボールを自由に入れられていたことがある。これは出所を抑えられていないからで、FW朴主永が前でしっかりボールを追い切れていなかったということだ。さらに、ハーフタイムでメンバーを代えてシステム変更などをすることもなく、そのままきたのも驚いた。こういう状況では何か手を打つのがセオリーだが、洪明甫監督がよほど選手を信頼しているのか、何もしてこなかった。じっさい後半5分で1点返して効果はあったわけだが、逆転まではいかなかった。

 この後、韓国のFKでクイックスタートをしてシュートまでいった場面があったが、アルジェリアの選手がしっかりゴールをカバーしており、失点を防いだ。こういうところのアルジェリアの集中力は見事で、勝つべくして勝ったと言っていい。

 韓国は後半12分に1メートル96の長身FW金信旭を入れて、パワープレーに出た。27分に金信旭のポストプレーから1点返したが、この戦い方には疑問が残った。パワープレーはシフトチェンジで相手が戸惑うから効果がある。10分以上やっても、相手が対応に慣れてしまい、効果は薄くなる。そもそも確率が高いなら最初からそういう戦い方をすればいい。何とかしたいという気持ちは分かるが、それより、ロングフィードをすると相手も真ん中に寄り、サイドが空いてくるのでサイドからスピードに乗った攻撃と併用してもよかったのではないか。(小倉勉=ヴァンフォーレ甲府コーチ、元日本代表コーチ)

 ◆小倉勉(おぐら・つとむ)1966年(昭41)7月18日生まれ、大阪府出身の47歳。天理大卒業後に渡独し、ブレーメンのユースなどを指導。帰国後、92年から市原(現J2千葉)で育成部やトップチームのコーチ、強化スタッフなどを歴任した。06年からイビチャ・オシム監督、08年からは岡田武史監督の下で日本代表コーチを務め、10年W杯南アフリカ大会で16強入り。12年ロンドン五輪では関塚隆監督の下でコーチを務めて4強入りを支えた。五輪後の12年9月からJ1大宮でコーチ、テクニカルダイレクターを務め、13年8月から監督。14年からJ1甲府でヘッドコーチを務めている。

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「久保建英」特集記事

2014年6月23日のニュース