クローゼ“怪物の域”W杯最多弾到達で封印パフォも解禁

[ 2014年6月23日 05:30 ]

<ドイツ・ガーナ>後半、W杯通算最多得点に並ぶゴールを決め、両手を広げて駆けだすドイツのクローゼ

W杯1次リーグG組 ドイツ2―2ガーナ

(6月21日 フォルタレザ)
 解かれた封印に、喜びが凝縮されていた。後半26分、左CKをヘベデスがそらせたボールをクローゼが右足で流し込む。ロナウドに並ぶW杯最多の通算15得点目。特別なゴールに、負傷などのリスクを考え12年10月に封印したトレードマークの「前方宙返り」も復活だ。回転が足りず尻もちをついたが「いつ以来かな。悪くない気分。(W杯)20試合で15点というのも悪くない」と充実感を漂わせた。

 宙返りの切れは鈍っても、ゴール前の切れ味は鈍っていない。今月9日に36歳を迎えた点取り屋は練習から手を抜かず、試合後には1回7万円近くかかる“氷風呂”でケア。初戦は出番なしで、この日も途中出場だったものの、交代からわずか2分後のファーストタッチで決めたのは心身とも準備を怠らなかった証だ。12年セリエAでは、ハンドを自己申告し、ゴールを取り消した逸話も持つ“フットボーラーのかがみ”に神様がほほ笑んだのも当然だった。

 僚友の思いも力に変えた。1トップを争ってきたゴメス(フィオレンティーナ)が負傷でW杯メンバーから脱落。「ミロ(クローゼの愛称)、最多ゴールを達成してくれ」。無念さを隠してのエールに、チームただ一人のセンターFWが燃えないはずがなかった。

 出場した過去3大会は準V、3位、3位とあと一歩で涙をのんだ。前回の南アフリカ大会後に「僕はW杯で優勝できないみたいだ」と代表引退も示唆。それでも夢への欲求が、再び最高峰へ気持ちを向かわせた。

 チームを救う同点弾で得点した試合は7勝3分けと不敗神話も継続。イタリアのテレビ局RAIの取材には「次の試合で新記録をつくりたい」と宣言した。目指すのはただ、世界一。偉業を達成したストライカーの物語には、まだ続きがある。

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