メッシ 勝負強さ“神の域”母国救ったロスタイム決勝弾

[ 2014年6月23日 05:30 ]

イラン戦の試合終了間際に決勝ゴールを決め、ポーズをとるアルゼンチン代表FWメッシ

W杯1次リーグF組 アルゼンチン1―0イラン

(6月21日 ベロオリゾンテ)
 メッシが劇的決勝ゴールで母国を救った。F組のアルゼンチンはイランの堅守に苦しんだが、主将のFWリオネル・メッシ(26=バルセロナ)が後半ロスタイムに左足でミドル弾を叩き込み1―0で勝利。2連勝で3大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。ガーナと対戦したドイツは1―2からFWミロスラフ・クローゼ(36=ラツィオ)が歴代最多に並ぶW杯通算15点目を決めて2―2で引き分けた。
【試合結果 アルゼンチン代表 メンバー F組順位表&日程】

 ざわめきを大歓声に変えた。スコアレスドロー目前の後半ロスタイム。右サイドでパスを受けたメッシは、前をふさぐゴーチャネジハドを揺さぶる。左足で細かく3回タッチ。縦に行くぞと思わせて左へ持ち出す。マークを外すと、鋭く腰を切って左足を振り抜いた。その間一度も顔を上げていないがゴールやGKの位置は頭に入っていた。インフロントで横回転をかけたシュートは相手選手の隙間を通りカーブを描いて左隅に収まった。

 「ロスタイムだったから、どうしても得点が必要だった。決まった時は本当にうれしかった。観客は歓声を上げ、抱き合い、笑っていた。素晴らしい瞬間だった」。狂喜乱舞の観客席に向け、左手親指をしゃぶるパフォーマンスを披露し、婚約者アントネッラさんとともに観戦した長男ティアゴくん(1)にW杯通算3点目をささげた。

 試合後には写真投稿アプリ「インスタグラム」にアルゼンチン代表のユニホームを着たティアゴくんとの写真を投稿した。直前の強化試合でおう吐するなど体調は万全でないが、12年11月2日に練習を休み誕生に立ち会った愛息に癒やされマラドーナもできなかった開幕2戦連発を成し遂げた。

 サベジャ監督はメッシを生かすため初戦の5―3―2から4―3―3に変更。「好き」と公言する布陣で3トップの右に入ったメッシはイグアイン、アグエロの後方をうろついた。走行距離はフル出場したフィールド選手では最短の7・772キロ。「スペースを見つけるのが難しかった。暑さも厳しかった」と言うように存在感は薄かった。

 ただチャンスは逃さない。左足で左に持ち出しマークを外しシュートを打つ。バルセロナでも見せるパターンだ。派手さはないが、その速さにDFは対応できない。初戦の決勝点もそうだった。この日は土壇場で冷静に得意な形に持ち込んだ。サベジャ監督は「我々にはメッシと呼ばれる天才がいる。GKが2人いてもあのシュートは止められない」と絶賛。ロメロは「10番は違う惑星から来たんだよ」と笑った。

 もちろん16強は通過点。メッシは「もっと調子を上げなければいけない。努力し続けるつもりだ」と前を向いた。28年ぶりの優勝へ緩みはない。

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