R-1優勝・街裏ぴんく 吉住も「この人と戦うのか」と恐れた全芸人が認める男 苦節20年の大逆転劇

[ 2024年3月9日 21:40 ]

<Rー1グランプリ2024優勝者会見>トロフィーを手にポーズを決める街裏ぴんく(撮影・会津 智海)
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 ピン芸人日本一決定戦「R-1グランプリ」で第22代王者に輝いた街裏ぴんく。「R-1には夢がある!」と叫んだ苦節20年のピン芸人による人生大逆転劇だった。

 一度も決勝に進出したことがないというのが不思議なほど、芸人仲間からの評価は高かった。準優勝だった吉住は決勝を前に「今まで決勝に出なかったのが変な話。この人と戦わなくちゃうけないのか」と頭を抱えた。サツマカワRPGは「面白くないって言ってる芸人に会ったことがない。どう考えても面白いからマジで怖い」と恐れた。それほどの実力の持ち主にもかかわらず、今まで決勝進出を果たせなかったのは、漫談にこだわり過ぎたからかもしれない。

 シチュエーションコント、フリップ芸、歌ネタなどピン芸にはさまざまなジャンルがあり、R-1にはさまざまな芸が一堂に会するダイナミズムがあるが、一方で時代や流行によってトレンドのジャンルも存在する。ただ、街裏ピンクが愛した漫談(ひとりしゃべり)はピン芸の基本中の基本で、そのためか「時代遅れ」というレッテルも貼られがちなジャンルだった。

 それでもずっと漫談を続けてきたプライド。「これしかやってきていない。でも、だからこそそれが僕の強み」と、今回もブレることはなかった。

 「その人がやればその人の漫談になるし、1つとして同じ漫談はない。最も人間が出る芸だと思っています」と話していた街裏ぴんく。2本とも熱くて、迫力があって、汗臭くて、全力疾走な、まさに街裏ぴんくなネタだった。「おれの思いが届きすぎて涙する人もいるかもしれん」。その前に自身が号泣した優勝の瞬間。きっとそれに反応して、たくさんの人が涙を流したに違いない。

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