海老名香葉子 時忘れじの集い「戦争を少しでも体験した人間として、戦争の悲惨さを伝えていきたい」

[ 2024年3月9日 15:14 ]

戦争の悲惨さを訴える、海老名香葉子氏
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 初代林家三平さんの妻で、エッセイストの海老名香葉子氏(90)が9日、上野の現龍院にある慰霊碑前で、空襲の惨禍を後世に伝える「時忘れじの集い」を開いた。

 海老名氏は、1945年3月10日の東京大空襲で家族6人を亡くし、戦争孤児として生き抜いてきた。海老名氏は「死ぬまでこのことを語り継いでいきたい。あの日のことを決して忘れないで」と呼びかけた。
 当時11歳だった海老名氏は静岡・沼津に疎開していたため難を逃れた。沼津の山から東京方面を望むと「東京の空が、赤くなっているのが見えた」と回想。東京でアメリカの爆撃機B29の攻撃を受けた両親と祖母、2人の兄、弟は帰らぬ人になった。

 供養式後、上野公園内の「いこいの広場」内にある「時忘れじの塔」前で開いた式典では、参列者と共に黙祷をささげた海老名氏。

 野草を食べるなど、戦争孤児として暮らした日々を語ると、涙ぐむ参加者の姿もあった。

 式典では、海老名氏が歌詞を手がけた反戦歌「ババちゃまたちは伝えます」を日本と韓国の幼稚園児が、日本語と韓国語で披露し、平和を願った。

 会場には、親交があるマンガ家のちばてつや(85)も参加。当時父親の仕事の関係で中国で暮らしていたというちばは「戦争を少しでも体験した人間として、戦争の悲惨さを伝えていきたい」と思いを込めた。

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