「文学座」ホープ・池田倫太朗 29日開幕「夏の世の夢」でも注目 演出家衝撃の言葉で絶賛

[ 2023年6月27日 07:30 ]

「夏の夜の夢」の本番を控える文学座のホープ、池田倫太朗(左)と演出の鵜山仁氏
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 「演劇界の東大」といわれる「文学座」が6月29日~7月7日、東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYAで「夏の夜の夢」を上演する。

 愛しか見えなくなった人間たちとそそっかしい妖精たちが奏でる喜劇。同劇団のホープ、池田倫太朗(33)は物語の騒動の発端となる、愛のために世の中を捨てることを決意し、夏至の夜、妖精の森へ入っていく若者を演じる。「発している言葉の節々に以外にも今の実生活に共感できるようなセリフがあったりする。そういう現代の感覚と当時書かれていた時代がうまく交差するような時間があったらいいなと思っています」と語る。
 
 出演するのは、若手からベテランまでの文学座の俳優。劇団内のオーディションで選ばれた面々が起用されている。定評ある演技もちろんのこと、キャンドルアートが映像で彩り、パーカッションの生演奏による会場を包み込む演出が用意されており、異世界に引き込まれるのは必至だ。

 池田はシェークスピアの名作「夏の夜の夢」に挑むのは初めて。演出の鵜山仁氏は「品が必要とされる役どころ。オーディションでは立派そうな人だと思いました。最近は見ていると、すがすがしいドエロ。この感覚、いいんじゃないでしょうか」と独特の表現で評価。「真っすぐで、恋することに関してはバイタリティーが出ないとどうしようもない役柄。かつ、品が良くないとダメ。だから、いいんじゃないかと思っています」と太鼓判を押す。

 池田は「鵜山さんの言葉はすごくわかりやすく届く時もあるし、まったく理解できず、宇宙から電波が下りてきたみたいな感覚を味わう時もある。たとえばセリフの合間に『ジャンプ3回してみて』とか言われて、わからずともやってみて、うまくいっているかは別として、今まで生まれていなかった何かが生まれているという感覚は何度も味わっています。そういう新鮮な感覚を味わいながら稽古を積み重ねていくのが日々のモチベーションになっていて、本番までできる限りのことをやり尽くしたい。本番でも変化していくでしょうし、そういうものもみんな楽しめる状態に持っていきたいと思います」と意気込む。

 同期の奥田一平を含め、渡邊真砂珠、平体まひろといった同世代が物語の重要な若者役を担う。「恋に没頭する強いエネルギーのある作品。僕たちが持っているエネルギーみたいなものを存分に発揮できたらいいなと思っています」と本番へ胸を高鳴らせている。

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