iri「会いたいわ」が異例のロングヒット　サブスク再生1億回に迫る勢い　17年発売も2年後ブーム

「会いたいわ」がロングヒットしているiri
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　ラップのラブソングが人気を集めている。女性シンガー・ソングライター、iri（イリ、29）の「会いたいわ」は3年間にわたる異例のロングヒットを記録中。思いの丈を歌詞に詰め込んだラブソングが多くの人の心に刺さっている。

　「会いたいわ」が発売されたのは2017年11月。EP盤「life　ep」にカップリング曲として収録された。♪会いたいわ　今すぐ会いたいわ…と、ストレートな感情を女性目線でつづったラブソング。“ツウ好み”の一曲だったが、今年2月になってYouTube上の「オフィシャル・オーディオ」（20年1月公開）の再生回数が1000万回の大台を突破した。サブスクの再生回数も8200万回と、大ヒットの基準となる1億回に迫ってきている。

　最初に話題になったのは発売から約2年後の20年1月だった。中高生カップルが同曲を使った動画を共有アプリのTikTokに投稿。動画が人気を集めるとともに、同月のTikTok週間楽曲ランキングで1位を記録。視聴再生回数は3億回を突破し、若い世代に一気に広まった。

　人気は一時的なものでは収まらなかった。翌21年にはRADWIMPSの野田洋次郎（37）が「唯一無二の声」と、iriの独特なロートーンボイスを絶賛。昨年3月放送のテレビ朝日「関ジャム　完全燃SHOW」では「プロが一目置く存在」としてiriが紹介され、Sexy　Zoneの菊池風磨（28）から俳優の松重豊（60）まで幅広い世代の芸能人がファンを公言。代表曲である同曲も聴かれ続け、音楽関係者は「お気に入りの“プレーリスト”に入れるサブスクユーザーが多く、ロングヒットを支える大きな要因となっています」と明かす。

　iriはラップだけでなくヒップホップ、R＆Bも歌いこなす。同曲は正確にはR＆Bやソウルに分類されるが、Aメロのラップ調の歌い回しが高く評価されており、ブームに火を付けている。

　女優の川口春奈（28）に似ていることも話題で、ビジュアル人気も高いiri。来月には10日にアルバム「PRIVATE」を発売し、17日からは自身初の全国ホールツアーが控える。テレビ番組からの出演オファーも相次いでおり、一気に音楽界の主役に躍り出る勢いだ。

　◇iri（イリ）1994年（平6）3月15日生まれ、神奈川県出身の29歳。ジャズバーで弾き語りのライブ活動を始め、14年にオーディション「JAM」でグランプリを獲得。16年にアルバム「Groove　it」でメジャーデビュー。Sexy　Zoneや私立恵比寿中学への楽曲提供でも知られる。ファッション面でも注目され、ドルチェ＆ガッバーナやマーク・ジェイコブスのモデルとしても出演。