「アゲアゲさん」折田翔吾四段 プロデビュー戦は白星ならず「時間がなくなって手が見えなくなった」

[ 2020年6月3日 14:08 ]

大橋貴洸六段(左)とのデビュー戦に敗れた折田翔吾四段
Photo By 提供写真

 4月にプロになった将棋の折田翔吾四段(30)が3日、大阪・関西将棋会館でデビュー戦となる棋聖戦1次予選の対局に臨み、大橋貴洸六段(27)に142手で敗れた。「戦型は自分のやりたい形だったが時間がなくなって手が見えなくなった。予定とは違う進行になってしまった」と冷静に敗因を振り返った。

 「アゲアゲさん」の愛称で知られるユーチューバー棋士は、戦型に角換わり腰掛け銀を選択。先手の折田が勢いよく開戦したが端を突破され、1時間の持ち時間も先に使い切って秒読みへ突入。持ち駒の少ない細い攻めは届かず相手に入玉態勢を築かれ、投了した。

 大橋は2016年10月のプロデビューが藤井聡太七段(17)と同期。それ以来の戦績が対局前までで126勝46敗の勝率・733を誇るホープだ。

 折田も奨励会時代に対戦経験があり、昨秋以降の棋士編入試験では練習将棋を教わった。「快く教えていただいて公式戦をさせるのは喜びだった。相変わらずの決断の良さだった」と脱帽した。

 2日、渡辺明棋聖(36)=王将・棋王との3冠=への挑戦までマジック1とした藤井。4日のトーナメント決勝では、永瀬拓矢2冠(27)と8日開幕の5番勝負挑戦権を争う。折田がこの日目指したのは、その5番勝負勝者への来年の挑戦権。決勝進出した藤井の準決勝はネットで観戦し、「見事な活躍だと思うし、素晴らしいパフォーマンスを発揮された」と刺激を受けていた。

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2020年6月3日のニュース