桂文枝 創作落語300作目を来年3・4に発表 2020年は記念イヤー「いい年にしたい」

[ 2019年12月24日 11:59 ]

来年3月4日に創作落語300作目を披露する事を発表した六代桂文枝
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 落語家の六代桂文枝(76)がライフワークとしてきた創作落語の300作目を大阪・ミナミのなんばグランド花月で開かれる「六代 桂文枝 創作落語 No.300 発表 記念落語会」で来年3月4日に発表することが24日、分かった。

 文枝は関大の学生だった1964年3月に第1作「アイスクリン屋」を作った。「横浜が舞台で、稚拙なものだった」。これまでにないものを作りたいという創作意欲が沸き、積み重ねていった。当初は「古典ぽいものが多かった」そうだが、三遊亭円丈(75)の「グリコ少年」を聞いて現代風の落語創作に傾いていった。1981年3月から自身が中心となって開催している「創作落語の会」を設立。月2回開催して今年で120回を超え、300作に迫っていた。84年には「ゴルフ夜明け前」で文化庁芸術祭大衆芸能部門大賞を受賞した。

 300作目のタイトルは「ハッピーエンジェル」。ともに小学生の子を持つ男女が再婚するという噺だ。マネージャーから「最近は高齢者や、亡くなった人の噺が多い」と指摘され、「子供から大人までみんなが笑えるような楽しいモノ」を作るようになった。そのために地下鉄やバスに乗って、買い物に出かけるなど積極的に大阪の街を巡っている。ICカードの使い方も知り「ヒントは身の回りにあるものから得るようにしている」そうだ。

 文枝にとって2019年は「つらい1年となりました」。弟子の桂三弥さんが47歳で、桂三金さんが11月に48歳で相次いで死去した。創作落語を後継してくれると期待していた2人を失い「私が弟子2人の分まで長生きしないと」。2020年は「77歳の喜寿で、新婚さんいらっしゃいが50周年と記念イヤーが続く。いい年にしたい」と期待。さらに「400作?行けるところまで行く。結果として400作まで行けば。でも、100歳を超えてますね。覚えるのがたいへん」と笑わせた。

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2019年12月24日のニュース