宮藤官九郎氏「いだてん」大河最低視聴率にラジオで言及「視聴率で負けたくなかったんですけどね」

[ 2019年12月16日 16:02 ]

宮藤官九郎氏
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 脚本家・演出家の宮藤官九郎氏(49)が16日、月曜パーソナリティーを務めるTBSラジオ「ACTION」(月~金曜後3・30)に生出演。オリジナル脚本を手掛けたが、視聴率で歴代ワースト記録を更新した今年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜後8・00)に言及し「視聴率で負けたくなかったんですけどね」と悔しさものぞかせた。

 アシスタントの幸坂理加アナウンサー(31)がリスナーのメッセージを紹介。「とうとう『いだてん』終わってしまいました。第39話が何度見ても切ない。雨の中の学徒出陣も切ない。まーちゃん(田畑政治)が失脚する回も切ない。とても勉強になるドラマでした。近代史を知るには、とても素晴らしいドラマです。視聴率なんて関係ない。楽しい日曜の夜をありがとう。当初2020年のオリンピック盛り上がれというだけのドラマかと思っていた自分を恥じています」

 これを受け、宮藤氏は「多いんですよね。そう思って見ていない人もいるし、オリンピックを盛り上げるだけのドラマだったら見ないという人もいるし。途中からはやっぱりちょっと、オリンピックに対して物申す的な、何か昔はこうだったんだぞみたいな、そこもまた何かちょっと政治っぽい感じだと言ってみない人もいましたけど。どっちもいるんですけど、まあ、どっちにしろ、もったいないですよね。フィクションなわけですから、楽しんでいただければ、本当はよかったんですけど。何かそういうふうに思ってみなかった人がもしいたら、今からでも何らかの形で見れるはずですので、是非見ていただきたいと思います」と語った。

 幸坂アナが「『ACTION』が始まった時に、宮藤さんが『いだてん』は敗者とか弱者が見るドラマとおっしゃっていた。それが何か分かりましたね、だんだん見ていくうちに」と水を向けると、宮藤氏は「そうですね。視聴率で負けたくなかったんですけどね」と“自虐”し、苦笑い。幸坂アナの笑いを誘った。

 「いだてん」は前日15日に最終回(第47話)。全47話の期間平均(全話平均)8・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は大河ドラマ史上初の1桁。2012年「平清盛」と15年「花燃ゆ」の期間平均12・0%を大幅3・8ポイント下回り、大河ドラマ歴代ワーストを更新した。インターネット上の評価は高く、ツイッターは大いに盛り上がったが、リアルタイムの世帯視聴率には結び付かなかった。

 歌舞伎俳優の中村勘九郎(38)と俳優の阿部サダヲ(49)がダブル主演を務めた大河ドラマ58作目。13年前期の連続テレビ小説「あまちゃん」で社会現象を巻き起こした宮藤氏が大河脚本に初挑戦。来年20年の東京五輪を控え、テーマは「“東京”と“オリンピック”」。日本が五輪に初参加した1912年のストックホルム大会から64年の東京五輪まで、日本の激動の半世紀を描いた。

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