NHK会長「いだてん」大河ワースト視聴率に言及「芸術性の高い作品。それを楽しんで」

[ 2019年5月9日 15:40 ]

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 NHKの上田良一会長(69)が9日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜後8・00)の視聴率について言及した。

 第16話が4月28日に、第17話が5日に放送され、平均視聴率はそれぞれ7・1%、7・7%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。第16話は大河ドラマ史上最低視聴率を記録した。これまでのワーストは「平清盛」(2012年)第31話(11月18日放送)の7・3%だった。

 上田会長は「視聴率で見れば、かんばしくないが、私は別の角度から楽しく見させていただいている。私は田舎が熊本の対岸の(長崎県)島原で、言葉が似ていて、生まれたときの育った言葉に近くて愛情を感じる。ストーリーは宮藤官九郎さんがいろんな工夫をされてつくっている芸術性の高い作品。視聴者の方々がそういうところを楽しんでいただけたらと思う」とコメント。

 打開策について聞かれると「私がどうこう口出しする気はありません。宮藤官九郎さんがイメージする作品をつくっていただきたい。来年は五輪もあるし、金栗四三さんが箱根駅伝に深く関わっていたことなど、皆さまにとっても親しみやすいストーリー展開が今後期待できる」と答えた。

 「いだてん」は初回15・5%で、0・1ポイントながら前作「西郷どん」の初回15・4%を上回ったが、第2話は12・0%と大幅3・5ポイント減。第3話13・2%、第4話11・6%、第5話10・2%と推移し、第6話で9・9%と“史上最速”で1桁に陥落。その後も第7話=9・5%、第8話=9・3%、第9話=9・7%、第10話=8・7%、第11話=8・7%、第12話=9・3%、第13話=8・4%、第14話=9・6%、第15話=8・7%と10回連続1桁と低迷していた。

 大河ドラマ58作目の「いだてん」は、86年「いのち」以来33年ぶりの“近現代大河”。2013年前期の連続テレビ小説「あまちゃん」で社会現象を巻き起こした脚本家の宮藤氏が大河脚本に初挑戦。オリジナル作品を手掛ける。20年の東京五輪を控え、テーマは「“東京”と“オリンピック”」。日本が五輪に初参加した1912年のストックホルム大会から64年の東京五輪まで、日本の激動の半世紀を描く。

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