ポニーリーグ

月刊ポニーリーグ3月号 筑後リバーズが3年ぶり2度目の全国制覇 第5回全日本選抜中学硬式野球大会

[ 2021年4月14日 09:05 ]

今春の選抜大会で優勝した筑後リバーズ

 第5回全日本選抜中学硬式野球大会が3月27日から3日間、沖縄県のコザしんきんスタジアムなどで開催された。決勝では筑後リバーズが最終回に逆転し、3年ぶり2度目の優勝。関西地区代表の京都は予選リーグ敗退に終わった。

 仲間の思いに、一振りで応えた。1点劣勢の最終7回。2つの四球と安打で、2死満塁の好機を築いた。打席には2番・松門憲蔵。カウント2―2からの5球目、外角高め変化球をレフトへ運んだ。相手外野手の転倒もあり、走者一掃となる3点二塁打。筑後リバーズが土壇場で逆転に成功した。
 「沖縄で当たってなかったので、自分もビックリしました。監督から気合を入れてもらって打てました」
 投げては先発した近藤慶次郎が5回途中まで、1安打1失点に封じた。2番手の今村涼太郎も2回1/3を無安打無失点。予選リーグからの計5試合を4失点という鉄壁の守備で、3年ぶり2度目の春王者に輝いた。
 「決勝は1年生の今村が経験のないなか、頑張って投げていた。その姿に上級生が奮起してくれた。3年前に比べると力は劣るが、こういう粘りがあるんだと感心しました」
 01年の創部早々からチームを率いる入部英徳監督は、ナインを称えた。指導する上でのモットーは「野球の技術先行になってはいけない」。助け合いの精神や、礼儀正しさなどの人間力を高めることに時間を割いてきた。今大会は1試合の上限75球などポニーリーグ特有の球数制限の中、複数投手の育成に着手。計5投手でライバルたちをねじ伏せた。
 「本当にうれしいです。キャプテンとしてチーム全体のことを考えてやってきました。優勝は一試合一試合を大切に戦ってきた結果です。これに満足することなく、これからの大会も優勝を目指して頑張ります」
 主将を務める松永葵は、さらなる躍進を誓った。兄の翔さんも3年前の初優勝に貢献。兄弟そろって、チームの歴史に名を刻んだ。 

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