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ポニーリーグ

館林慶友 ポニーに新風 創部2年目でグランドチャンピオンシップトーナメントに初出場

[ 2020年9月29日 05:34 ]

館林慶友
Photo By スポニチ

 変革を起こしうる存在と言っていい。19年に設立されたばかりの館林慶友ポニーが、グランドチャンピオンシップの全国大会出場を決めた。ただ、そのチームづくりは他と一線を画し、時代の最先端をリードする。代表の古島弘三・慶友スポーツ医学センター長は設立の経緯を明かすとともに、野球界へのメッセージを発信した。

 「ケガのないことが第一。勝利至上主義ではケガをする子どもたちがたくさん出てしまいます。ケガを極力減らして、個々の能力を引き上げていくことに主眼を置いています。昔ながらの野球界は指導者優位ということに加え、根性論が蔓延したことで、犠牲になった子どもたちがたくさんいました。世界では子どもたちにケガをさせないために指導者がいるという考え方が普通です。チームを設立することで、野球界に変化を起こせれば、という思いはあります」

 まさに、ポニーリーグの理念を体現するかのようなチームだ。野球と勉強の文武両道を目指すだけでなく、技術の向上を目指していく中で障害予防にも注力している。古島代表自身も高崎(群馬)で甲子園出場を目指した元高校球児。日本を代表するスポーツドクターとして野球に携わるようになってからは「泣いている子どもたちをたくさん見てきた」という。

 早い段階から、小・中学生期における「球数制限」の重要性を訴えてきたが、周囲の反応は芳しくなかった。ならば「見本になって、証明すればいい」とチーム結成を決断。目先の勝利にとらわれず、子どもたちの未来を第一に考えているポニーリーグへの加盟は、当然の流れと言えた。

 活動は土、日曜日の3時間練習+自主練習1時間と、木曜日の2時間のみだ。全体的な運動能力を向上させるべく、シーズンオフにはサッカーやバドミントン、体操、ダンス、タグラグビーにも取り組む。夏休みや冬休みには身体の成長を促すための休養期間を導入。その際には栄養学や野球医学、トレーニング、投球動作解析、瞑想(めいそう)、目標設定、スポーツマンシップなどの座学を学ばせ、知識を向上させている。

 「子どもたちにも“勝つために練習はしていない”と伝えています。楽しみながら真剣に野球と向き合う中で、今回は良い結果がでました。選手たちにとって、素晴らしい経験になるのではないでしょうか」

 晴舞台へ向けても、古島代表の穏やかな語り口は変わらなかった。新風を吹かせるとともに、未来のあるべき姿を示す。

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