星稜・芦硲晃太主将 自分の目を信じ打球音惑わされず大飛球キャッチ

[ 2024年3月19日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第1日1回戦   星稜4-2田辺 ( 2024年3月18日    甲子園 )

<田辺・星稜>9回、山本陣の打球を好捕する星稜・芦硲(撮影・北條 貴史)
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 【光る君の光プレー】スポニチ取材班が選抜での好プレーを紹介する「光る君の光(こう)プレー」。今大会で完全移行となった新基準の金属製バットは打球部付近が肉厚になることで剛性が上がり、打球音が高く変化。従来と異なる「音」に悩む外野手が多い中、星稜(石川)の中堅手・芦硲(あしさこ)晃太主将(3年)の守備が光った。

 聖地に響く快音。「大会第1号か…」と思われた大飛球が芦硲のグラブに収まった。4―2で迎えた9回。先頭の長打となれば相手は勢いづく。捉えたと同時に目を切って背走。右翼から左翼へ浜風が強く吹く中、最後はフェンスに背中を激突させながら好捕した。

 低反発の金属製バットは従来よりも打球音が高い。詰まっても「カキーン!」と鳴るため、外野手たちは「音は信用できない」と漏らす。そんな難しい状況でも迷いなく最短距離で捕球。芦硲は打者から約100メートル離れた中堅から「音よりは打ち方。しっかり捉えていた」と惑わされることなく、自分の目を信じて後方へとスタートを切った。

 同じ9回の1死一塁で左翼への飛球は中島幹大(かんた=3年)が目測を誤り頭上を越える二塁打としてしまった。芦硲のプレーがいかに「光って」いたかを物語っていた。(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

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