関東第一吹奏楽部 37人の現役生徒&OB&OG計82人で初めて響かせた「声」 また夏も

[ 2024年3月19日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第1日1回戦   関東第一3―5八戸学院光星 ( 2024年3月18日    甲子園 )

球場を盛り上げる関東第一の吹奏楽部(撮影・平嶋 理子)
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 第1回大会開催から100年の節目を迎えた選抜。行進曲であるあいみょんの「愛の花」が主題歌だったNHK連続テレビ小説「らんまん」のように、連載「百花らんまん」では聖地でそれぞれの花を咲かせる人々を紹介する。第1回は関東第一吹奏楽部。人気音楽グループ「いきものがかり」が同校に書き下ろした応援歌「声」を甲子園で披露した。

 関東第一の応援団が陣取った三塁側のアルプススタンド。吹奏楽部の奥山奏(かなで)部長(3年)は、最後まで奮闘したナインに拍手を送った。「気持ちを込め、一番の気合を入れて演奏した。初めての甲子園で音は出せました」。37人の現役生徒とOB、OG計82人が奏でた応援曲は選手の背中を押した。

 昨年7月に学生スポーツの応援企画で「いきものがかり」の水野良樹、吉岡聖恵が同校を訪れ、コロナ下で活動が大幅に制限された期間も乗り越えて現在も部活動に励む生徒の声を実際に聞き、応援歌「声」を書き下ろした。日本管楽合奏コンテストの全国大会で最優秀賞も獲得した吹奏楽部は、野球応援用にアレンジ。約30秒に編曲した同部の小川順顧問(49)は「1カ月程度しか全体練習ができなかったけど、頑張ってくれました」と胸をなで下ろした。

 試合では甲子園で初披露となった「声」を何度も演奏した。定番の「紅」、「西部警察」、「大進撃」など計15曲も甲子園の青空に響かせた。「また夏に(戻って)来られれば」と奥山部長。試合後、ユニホーム姿の控え部員から「ありがとうございました」と感謝された。思いはナインと同じ。今回の経験を糧とし、夏へと向かう。(伊藤 幸男)

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