広島・松山 チーム最年長37歳殊勲の一打 5試合ぶりの出番で重圧かかる場面「凄い緊張した」

[ 2023年5月12日 07:00 ]

セ・リーグ   広島3―2中日 ( 2023年5月11日    バンテリンD )

<中・広>決勝打を放ち、スタンドの声援に応える松山(撮影・椎名 航)
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 広島は11日、延長11回の死闘の末、中日を下して今季3度目、ビジターでは初の同一カード3連勝をマークした。11回1死三塁から代打・松山竜平外野手(37)が左中間へ決勝の適時二塁打を放った。今季ここまで代打で打率・417(12打数5安打)、6打点と勝負強さは健在。ベテランの殊勲の一打でチームは2日以来となる貯金1に復帰した。

 値千金の一打を放った松山は二塁ベース上で両手を突き上げ、感情を爆発させた。2―2の延長11回1死三塁で代打出場し、3ボールから見逃せばボール球であろう4球目の外角高め直球を強振。打球は左中間最深部に弾み、決勝の適時二塁打となった。

 「思い切って、結果を怖がらずにいこうと思っていた。振れるところにきた直球は絶対に逃さないように、いこうと思っていた」

 チーム最年長37歳のベテランが激闘に終止符を打った。開幕から主に代打の切り札として起用が続き、この夜も勝負強さを発揮。4月20日の阪神戦以来、今季2度目の決勝打で勝利を呼び込んだ。3日のDeNA戦以来、5試合ぶりの出番は重圧がかかる場面とあり「凄い緊張した」と振り返った。一打席にかける集中力には新井監督も最敬礼だ。

 「頼りになりますね。千両役者ですね。3ボールから、浮いてきた球をね。技術と経験の詰まった一振りだったと思う」

 今季は代打で12打数5安打、打率・417、6打点。代打で3ボールから安打したのはプロ入り後初めてだった。37歳が現状について「凄く状態はいいと思う。しっかり準備もできて、今の状態にあると思うので、これをしっかり続けていけるように頑張っていきたい」と充実感を漂わせるのもうなずける。

 19~21日に開催される「G7広島サミット2023」の影響でチームは4カード連続(12試合)で敵地で戦う“長期ロード”に突入。その最初のカードで今季3度目、ビジターでは初の3連勝を決めた。代打での起用が中心だけに、ここぞの場面に向けた準備はより重要。ホームとは異なり、球場での練習時間も限られるが、「ビジターもホームも関係ない。とにかく、自分がいく場面はああいう(好機の)場面が多いので、そこに焦点を合わして準備していくだけ」と意に介さない。

 チームのさらなる上昇ためにも、勝負どころで力を発揮する松山の存在は心強い。(長谷川 凡記)

 ○…代打・松山(広)が延長11回に決勝の適時二塁打。今季は代打で12打数5安打6打点の打率.417で、自己最高だった21年の打率.318、22年の12打点を上回りそうな好成績。この日はカウント3ボールから打ったが、3ボールから打って結果球となったのは代打起用370度目で初めてだ。

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