直球王ハビエル トラウトに14球すべて直球勝負でも3連続空振り三振斬り、調子のバロメーターは?

[ 2023年5月12日 08:10 ]

アストロズのクリスチャン・ハビエル(AP)
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 アストロズの先発投手クリスチャン・ハビエル(26)は10日(日本時間11日)のエンゼルスとのシリーズ最終戦で、6回3安打1四球2失点、11奪三振の好投で5-4の勝利に導いた。地元紙ヒューストン・クロニクルは「トラウトも大谷もハビエルに触ることができなかった」と快投を称えている。

 ダスティ・ベイカー監督は「ハビは高めの直球がうまく機能していた。ミスは一回だけ。素晴らしかった」と語ったが、平均球速93マイル(約149・6キロ)の直球で圧倒した。特にトラウトに対しては3打席、14球すべて直球勝負でも一度も打球が前に飛ばない。第1打席は4球で、内角高めのボールになる直球に空振り三振。第2打席は6球で、1度ファウルチップがあったが、内角高めに空振り三振。第3打席も4球で一度ファウルチップがあったが、最後は高めで空振り三振だった。

 大谷についてはスライダーやチェンジアップなど他の球種も使い、第1打席が内角直球に空振り三振、第2打席が高め直球に中飛、第3打席がスライダーに空振り三振だった。トラウト、大谷のスーパースター2人に対し、6打数0安打5奪三振。ゆえに「ハビエルに触ることができなかった」との見出しになった。

 ハビエルは直球とスライダーだけで相手を抑える。この日は93球中57球が直球、スライダーが32球、カーブとチェンジアップが2球ずつ。エンゼルスの打者は30度直球を振ったが、半分以上の17度が空振りだった。直球の調子のバロメーターについて本人は「まずは本当に良いロケーション(コース)に決まるかどうか、それでその日の直球の調子がわかる。プラス、打者のスイングを見たい」と説明している。

 2回ハンター・レンフローに高めに浮いたスライダーを左越えに2点本塁打とされたが、3回以降はエンゼルスに二塁ベースも踏ませなかった。「本塁打を打たれたことは忘れて、焦点を絞り続けた」。その前日、同じドミニカ出身のフラムバー・バルデス(29)が8回12奪三振の力投。「すごく刺激を受けた。みんなで高いモチベーションを保っている。成功できるよう前向きでいようとしている」と話す。

 往年のオリオールズの名監督アール・ウィーバーは「チームの勢いというものは、次の試合の先発投手で決まる」と名言を残した。前年度王者のアストロズはケガ人続出で、ここまで19勝18敗と5割前後に甘んじているが、バルデス、ハビエルと素晴らしい投手がいる。6月頭に両チームは再びぶつかる。トラウト&大谷のリベンジなるか!?

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