巨人・坂本 王超え球団最多423二塁打&大杉超え歴代18位2229安打「もっともっと打てるように」

[ 2023年5月12日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4-1DeNA ( 2023年5月11日    横浜 )

<D・巨>5回、二塁打を放つ坂本(撮影・藤山 由理)
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 巨人・坂本勇人内野手(34)は11日、DeNA戦で2本の二塁打を放ち通算423二塁打として、王貞治(422本)の記録を一気に抜き球団最多、歴代6位に立った。通算2229安打でも大杉勝男を抜いて歴代18位に浮上。開幕直後の絶不調を脱した精神的支柱に引っ張られ、打線も12安打4得点で快勝。2連勝となり借金を3に減らした。

 世界記録の868本塁打を放った王貞治の打撃の極意は「ボールの芯を、バットの芯で捉えること」だった。

 プロ17年目を迎えた坂本が、そんな感覚でバットを振っている。1―0の3回1死一塁。東の137キロカットボールを左中間二塁打とし、好機を広げ2点目につなげた。3―0の5回には先頭で右翼線を破る二塁打で、4点目のホームを踏んだ。2本積み上げ、通算423二塁打。王貞治の球団記録422二塁打を一気に抜き、歴代6位に浮上。2日のヤクルト戦で左翼線二塁打で通算419二塁打とし、長嶋茂雄の記録を超えたばかりで、10日間で「ON」の記録を突破した。

 「凄い光栄なことですけど、これからもっともっと打てるように。明日も試合があるししっかり準備したい」

 史上14人目の通算400二塁打を達成した2年前、「2000安打より達成者(過去54人)が少ない。凄く価値のあることと自分でも思う」と語っていたように、二塁打には強いこだわりがある。

 開幕から22打席ノーヒットと不振に陥ったのは過去の話。3、4月は23試合で打率・186。打撃フォームを見直すなど試行錯誤が続いた。5月に入ると徐々に本来の姿を取り戻してきた。7試合で25打数11安打、打率・440。マルチ安打は5回も記録している。ボールの芯をバットの芯で捉えている証だ。

 通算安打数も着実に増やしている。「一本一本の積み重ね」と繰り返す中、通算2229安打は「月に向かって打て」の教えで打撃が開眼したことで知られる、大杉勝男を抜き歴代18位になった。

 原監督は坂本によくこんな話をしているという。「まだまだ振り返る時期ではないよな。まだ途上、道半ばという気持ちで頑張ろうな」。昨年は右方向への二塁打は1本だけだった坂本が、広角に打ち始めたことで打線もつながる。チームは2試合連続の2桁安打で首位・DeNAに2連勝を飾った。(川島 毅洋)

 ≪通算7675打席は歴代24位≫坂本は通算打数も7675とし、田中幸雄(日=7673)を抜き歴代24位になった。なお、近々順位を上げそうな記録を見ると、二塁打は歴代5位の稲葉篤紀(日=429)まであと6。塁打は歴代29位の3506で、歴代27位で並ぶローズ(オ)、ラミレス(D)の3509が間近だ。猛打賞は歴代5位の通算179回となっており、4位の野村克也(西=180回)にあと1回で並ぶ。

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