ハードヒット率は263人中259位 強い打球を打てなくても両リーグ首位打者を目指すアラエス

[ 2023年5月12日 10:41 ]

マーリンズのルイス・アラエス(AP)
Photo By AP

 マーリンズのルイス・アラエス(26)は11日(日本時間12日)まで打率・398、2位のブレーブス、ロナルド・アクーニャ(25)の・347に51ポイント差を付けている。そんなアラエスをニューヨークタイムス紙が「我が道を行く珍しい打者」と報じている。理由はパワー全盛の時代にバットに当てることを重視しているからだ。

 今季の49安打中、41本は単打。ハードヒット率(時速95マイル以上の速い打球)はたったの20%で、規定打率に足りている打者263人中259位である。1位のブルージェイズのマット・チャップマンの67%より数光年差と記者は表現している。

 守備シフトも問題にしていなかった。開幕前に今季はシフト制限の恩恵を受けられるのではと聞かれると「そういう形で助けが必要な打者だとは思っていない。多くの打者にとってシフトはバッティングを難しくしていたけど、僕は全く問題ではなかった。望めばどの方向でも打ち返せるからね」。実際スタットキャストによると、今季のヒットの30・4%は引っ張り、38・3%はセンター返し、31・3%は逆方向と全方向に打ち返す。アラエスは昨季ツインズで打率・316をマーク、ア・リーグ首位打者になり、ヤンキースのアーロン・ジャッジの三冠王を阻んだ。

 今季はナ・リーグのマーリンズに移籍し、両リーグで首位打者になるチャンスが生まれている。1899年にナ・リーグ、1902年にア・リーグで首位打者になったエド・デラハンティ、2016年にナ・リーグ、2020年にア・リーグで首位打者になったDJ・ラメーヒューについで3人目の快挙を目指す。なぜバットに当てることを重視するのかと聞かれると、アラエスは「三振が大嫌いだから。たくさん出塁したいから」と答えている。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月12日のニュース