落合博満氏 西武・中村剛也の史上初の通算2000三振 導いた西武球団の方針も称える

[ 2023年5月12日 17:05 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が12日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル #オレ流トレンド」を更新。プロ野球史上初の通算2000三振に到達した西武・中村剛也内野手(39)について語った。

 中村は先月29日の楽天戦(ベルーナドーム)の4回に空振り三振を喫し、プロ野球史上初の通算2000三振に到達。次打席の5回には2試合連続、通算460号となる6号2ランを放った。追い込まれても三振を恐れず、現役最多の本塁打を量産してきたスラッガーの哲学が凝縮された試合となった。

 落合氏は「自分のスイングを貫き通してきたってことでしょう。それを球団が容認してきたということなんだろうと思う。これも教育の一環なんだろうと思う。(球団が)そういう選手に育てようと思って育ってきたというのが、今の中村なんだろうと思う。2000三振してゲームに出続けるというのは、大したことなんだよ」と球団の方針についても称えた。

 08年、2軍監督だった渡辺久信GMが1軍監督に就任し「三振してもいいから、たまにホームランを打ってくれ」と声を掛けられた。2軍に落ちるのを恐れて打率を求める打撃になるのが嫌だった。「もう使うから。そういう気持ちは一切なくしていい」という渡辺監督の言葉を受け、中村はその年、46本塁打で初の本塁打王となった。

 今は本塁打か三振かという選手は少なくなった。クリーンアップでも、追い込まれれば打撃を変える打者が多い。「三振を怖がって当てにくるバッターっていう方が多いんだろうとは思う」と語る。だからこそ、中村のような打者は「そうは見当たらないね」とした。

 中村の打撃について「きれいな打ち方をしている。上からボールをひっぱたくようなね。しゃくり上げるような打ち方じゃなくて。ボール球を振らなきゃ理想的な打ち方」と評する。落合氏は「ケガさえしなければまだまだできる選手なんでね。彼は500本目指しているというから、500本打つまでは辞めないんだろうと思うしね。それに近づいてほしいと思います」とエールを送った。

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