初月間MVP・虎の村神様 “師匠”青柳に「何か買ってもらおうかな」 新目標10勝達成へご褒美設定

[ 2023年5月12日 05:15 ]

月間MVPを受賞し、笑顔でポーズを決める村上(撮影・後藤 大輝)
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 セ、パ両リーグは11日、3、4月の月間MVP賞を発表し、セの投手部門は阪神・村上頌樹投手(24)が初受賞した。村上は期間中4試合に登板し、4月12日巨人戦で7回無走者投球、同22日の中日戦では2安打完封でプロ初勝利など開幕から25イニング連続無失点と躍動した。右腕は新たな目標として「10勝」を掲げた。パの投手はロッテの佐々木朗が選出され、昨年3、4月以来2度目の受賞。打者はセがDeNA・宮崎が初、パは西武・中村が18年8月以来3度目の受賞となった。

 過去2年で2軍のタイトルを5つも獲得した村上が、初めて1軍の賞を手にした。3、4月度の月間MVPに選ばれ「2年間ファームで悔しかった。今月じゃなく、1年間維持できるように頑張りたい」と表情を緩めた。

 1試合の中継ぎ登板を経て臨んだ初先発の4月12日巨人戦で7回完全投球のまま降板。続く22日の中日戦でプロ初勝利を完封でつかんだ。印象に残ったのは、やはり節目の1勝。「まさか初勝利を完封で飾れるとは思わなかったので」と感慨にふけった。

 期間中25イニング無失点。その記録は月をまたいで31イニングまで伸び、60年ぶりにセ・リーグ記録に並んだ。独特な「真っスラ」と抜群の制球力を武器に「虎の村神様」としてチームの貯金生活を支えた。

 推定年俸750万円の24歳右腕は、トロフィーとともに30万円の賞金を手にした。自分へのご褒美を聞かれ、「欲しいものがなくて…」と控えめな一面をのぞかせた半面、野球に関しては貪欲。先発ローテーションの一員として「10勝したい。2桁を獲れるように」と初めて大台を宣言。さらに1月に合同自主トレをした“師匠”に向けて「10勝したら、青柳さんに何かを買ってもらおうかなと思う」と、おねだりした。

 新たな目標をかなえれば、新人王のタイトルに近づく。バラ色のオフへ向け、全力でシーズンを駆け抜ける。(倉世古 洋平)

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