阪神・小幡 ライバル視してきた「甲子園スター」根尾撃ちで昇格即アピール「取り組んできた成果が出た」

[ 2022年6月26日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神10ー0中日 ( 2022年6月25日    甲子園 )

<神・中>6回、阪神・小幡は根尾(手前)から適時打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 ずっとライバル視してきた同学年の根尾からダメ押しの1点を叩き出し、阪神・小幡は拳を突き出して喜んだ。

 「甲子園のスターなので。同世代ですし、打ててすごくうれしかった。真っすぐが速かったので、その真っすぐをはじき返せたことが良かった」

 9―0で迎えた6回1死一、二塁。高めの149キロ直球を中前に運び、20年10月7日の広島戦以来となる適時打をマークした。これが根尾にとってのプロ初失点。高校時代は春夏連覇を達成した大阪桐蔭の右腕に対し、自身は延岡学園で3年春の選抜に出場も、初戦敗退。4年前は実績、評価ともに大きな差があったが、プロの舞台で成長を見せつけた。

 知名度でも、意識する存在だった。19年オフ、根尾の地元である岐阜県で小学生向けのイベントに参加した際には「根尾君はスターなので。自分もスターになれるよう活躍している姿を見せたい」と闘志を燃やしていた。入団時から先を行く根尾や広島・小園ら同世代の結果を毎日欠かさずチェックしてきた。2軍戦で対戦する機会があれば、「攻守で存在感を出したい」と奮い立つ存在だった。その根尾を打ち砕いた。

 この日、昇格して即「7番・二塁」でスタメン出場。持ち味の守備だけでなく、バットでもベンチの期待に結果で応えた。6―0の4回1死満塁で中犠飛を放っており、6回の適時打と合わせて2打点。「取り組んできた成果が出た」と頬を緩めた。5月上旬に降格後は直球への対応をテーマに掲げて始動のタイミングを早くするなどフォーム修正に取り組んだ。2軍では昇格直前まで6試合連続マルチ。そして1軍で即座に結果を残し、さらに自信を深めた。

 「まだまだですが、これから1軍で結果を出せるように頑張ります」

 当面の目標は「定位置獲り」。巡ってきたチャンスを、今度こそつかみ取る。(長谷川 凡記)

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2022年6月26日のニュース