ソフトB・大関 千賀に並んだ!育成出身シーズン2度目完封5勝 藤本監督「前頭」から「関脇に」

[ 2022年6月26日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3ー0日本ハム ( 2022年6月25日    ペイペイD )

<ソ・日>完封勝利し捕手・海野(左)とタッチを交わし喜ぶ大関(撮影・岡田 丈靖)          
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 ソフトバンクの大関友久投手(24)が25日、日本ハム戦に先発し、今季2度目の完封勝利で5勝目をマークした。最速152キロの直球にフォークなど変化球を交え102球を投げ抜き、散発の4安打に抑えた。自身初の無四球完封の快投だった。首位のチームは2位・楽天とのゲーム差を1・5に広げた。

 27個目のアウトを奪うと、普段はクールな大関の表情が一気に緩んだ。3―0の9回2死、木村を150キロ直球で空振り三振。散発4安打に抑え、今季2度目のシャットアウト勝利だ。

 「ゼロで抑えることが投手として一番大事だと思っているので、最後までゼロは特別ですね」

 完璧な内容で102球を投げ抜いた。得点圏に走者を背負ったのは2回だけ。2死三塁で有薗を自己最速タイの152キロ直球で空振り三振に斬った。リーグトップ54本塁打の日本ハム打線に「走者一塁でもピンチだと思っていた」と集中力を切らさず、自身初の無四球完封を達成した。

 今季5勝目で防御率は1・94と安定感は抜群。急成長の裏には配球の変化がある。共同通信のプロ野球データシステム「TSUBASA」によると、昨季2ストライクからスライダーが42・5%でフォークとツーシームが合わせて10%。今季は「幅を増やそう」とスライダーは16・6%に減少し、フォークとツーシームを計30%以上に増やした。

 「投げていくうちにこのボールは生きるなと気がついた。意図を明確に投げられるようになったことが凄く大きな収穫」。大関のフォークとツーシームの軌道は似ていて、右打者の外に逃げるように沈む。左右打者別の被打率は左打者・273に対し、右には・158。2球種の効果は抜群でスタメンに右打者を8人並べた日本ハム打線を料理した。

 練習熱心で知られる左腕は、栄養管理も抜かりない。原材料名をチェックする習慣があり「甘味料が多いとおなかに合わないのもある。しっかり確認します」。タンパク質の摂取を意識し、バテない体づくりをしている。

 前回の5月7日のロッテ戦での完封後、相撲の番付に例え前頭三枚目としていた藤本監督は「今年一の投球をしてくれた。関脇にしておきましょうか」と笑顔。左腕は「大関と言ってもらえるように頑張ります」とさらに上を見据えていた。(福井 亮太)

 《今季2完封は両リーグ最多タイ》大関(ソ)が5月7日ロッテ戦以来自身2度目の完封を初の無四死球で飾った。今季2完封はパ最多で、大瀬良(広)、今永(D)に並ぶ両リーグ最多。育成ドラフト出身者のシーズン2完封は19年千賀に並ぶ最多回数で、通算2完封も千賀の3完封に次ぐ単独2位になった。また、育成ドラフト出身者の無四死球完封も千賀が18年8月17日オリックス戦でマークして以来2人目だ。

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