【夏にカケル 高校野球地方大会注目球児<4>】大阪電通大高・的場吏玖投手 “横綱”に雪辱誓う

[ 2022年6月24日 06:00 ]

キャッチボールをする大阪電通大高・的場吏玖(撮影・坂田 高浩)
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 今夏、“横綱”大阪桐蔭が大阪大会で敗れることがあるなら、マウンドに立ちはだかっているのはこの男かもしれない。大阪電通大高・的場吏玖(3年)は最速144キロを誇る右の本格派。いずれも同校史上最高成績となる昨夏8強、今春16強に導いたエースが最後の夏に勝負をかける。 スポニチドラフトチャンネルはこちら

 「大阪一になって甲子園に出場するのが目標。気負うことなく今まで通りしっかりやって、大阪桐蔭にリベンジしたい」

 的場の名を一躍、とどろかせたのが今春大阪大会だ。4回戦で昨夏4強の関大北陽を20奪三振完封。5回戦では敗れたとはいえ選抜覇者・大阪桐蔭相手に8回4安打3失点(自責2)。2~5回は無安打投球だった。「もっと打たれると思っていましたが、要所は締められた」。その試合で得た自信を確信に変える夏にするべく、さらなる下半身の強化に取り組んでいる。

 身長1メートル85で手足の長い体形。足を高く上げるフォームは今季完全試合を達成したロッテ・佐々木朗をほうふつさせ、「参考にしている」という。少しの補助があれば背面で両肘同士を付けられる体の柔らかさも併せ持ち、しなやかな腕の振りから繰り出すカーブも武器。阪神、オリックスなどが視察済みで夏の台風の目になりそうな予感だ。

 大阪桐蔭戦で初回に2ランを浴びた今秋ドラフト候補の松尾汐恩(3年)には強烈な対抗心を燃やし「真っすぐで押していきたい」と抑えるイメージを脳裏に描く。シード権を得ており、対戦が実現するのは4回戦以降。“ナニワの朗希”は絶対王者へ果敢に挑み、歴史を塗り替える決意だ。(北野 将市)

 ◇的場 吏玖(まとば・りく)2004年(平16)11月23日生まれ、大阪府寝屋川市出身の17歳。池田小2年から寝屋川スカイヤーズで野球を始め、寝屋川第二中ではジュニアセブンに所属。大阪電通大高では1年夏からエースを務め、2年春と夏は背番号11、同秋から再び背番号1。球種はスライダー、カットボール、カーブ、フォーク。1メートル85、72キロ。右投げ右打ち。

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