伯父は新人王&首位打者W受賞の…大阪電通大高・金城が最後の夏に懸ける

[ 2022年6月24日 08:00 ]

大阪電通大高・金城太翔(撮影・坂田 高浩)
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 第104回全国高校野球選手権の大阪大会は23日、組み合わせが決まった。毎年、話題となるのが現役、OBを問わずプロ選手のお子さん、親戚。大阪にも、NPB歴代最高記録保持者の伯父を持つ球児がいる。

 大阪電通大高・金城太翔(たいと=3年)。伯父は00年に横浜で史上初の新人王と首位打者を同時受賞し、今もなおスイッチヒッターとしてのシーズン最高打率・346を誇る金城龍彦氏(巨人3軍守備走塁コーチ)だ。

 太翔の誕生は04年で、すでにバリバリの現役選手。「物心がついた時にはすでにプロ野球選手だったので、ただただ憧れの目で見ていた」。小学生の時にはキャッチボールもしたことがあり、今でも正月の年1回は必ず会うという。

 伯父は同じ大阪・近大付の2年生エースだった93年夏、藤井彰人(阪神バッテリーコーチ)とバッテリーを組み、大阪大会決勝で松井稼頭央(西武ヘッドコーチ)、福留孝介(中日)らを擁する“横綱”PL学園を撃破し聖地へ。太翔のいとこにあたる伯父の2人の息子も東海大相模(神奈川)で甲子園出場を果たしている。太翔にとって甲子園は遠い場所だが、少し身近に感じる部分もある。「2番・三塁」として主力を張る今夏。「チャンスを広げて、クリーンアップに回すことが僕の使命。目標は大阪一になることです」と鼻息も荒い。

 中学時代は大阪・大東畷ボーイズに所属。チームメートには大阪桐蔭の4番を務める丸山一喜(3年)がいた。「当時から“すごい”としか思わなかったですが、負けられない相手」。“横綱”を倒して夢舞台の切符をつかみにいくストーリーは、伯父と共通するものがある。「打撃だけじゃなくて、守備もどんな打球も飛びついて止めます」。大阪電通大高はエース右腕の的場吏玖(3年)を擁し、今大会の台風の目になりうる存在。伯父といとこと同じ景色を目に焼き付けたい。(記者コラム・北野 将市)

 ◇金城 太翔(きんじょう・たいと)2004年(平16)4月22日生まれ、大阪府守口市出身の18歳。幼稚園から野球を錦ホワイトシンガーで野球を始め、寺方小学校でも継続。樟風中では大東畷ボーイズに所属。大阪電通大高では1年夏から背番号6でレギュラー。3年春から背番号5。1メートル68、63キロ。右投げ左打ち。

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