楽天・西川 9回2死から粘って同点3ラン!19年9月以来の満員本拠で5打点

[ 2022年5月1日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―6ソフトバンク ( 2022年4月30日    楽天生命 )

<楽・ソ>9回、同点3ランを放つ西川(撮影・篠原岳夫)
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 楽天生命パークはコロナ禍になる前の19年9月26日の西武戦以来、947日ぶりの「満員御礼」。楽天・西川が自身に課した使命は一つだ。2万5602人の大半を占めるチームのファンに悲しい思いはさせない。4点を追う9回に1点を返し、なお2死一、二塁。思いを込めて放った打球は同点3ランとなり、右翼席に消えた。

 「こんなにお客さんがいて緊張した。ただ9回は僕もそうだし、誰もホームランが出るなんて思ってないでしょ。結果はどうあれ後ろに回そうと思った」

 起死回生の一発で抑えのモイネロから一挙4得点で延長へ。4時間16分のドラマを締めるサヨナラの生還も西川だった。11回2死から四球で出塁。その後に浅村のサヨナラ打で三塁から生還した。5回に2点適時打を放っており、2安打で自身最多タイの5打点だ。日本ハムに所属した昨季は35打点だった男が早くも21打点。甘いマスクも含め、東北のファンを魅了している。

 「ホームランを狙って打てる打者じゃない。たまたま」と謙遜するが、今季の5本塁打で、初回と9回に2本ずつを記録。試合を通して集中しているから序盤も終盤も変わらずフルスイングできる。

 首位を走るチームは負ければ2位ソフトバンクと1ゲーム差となっていた正念場で粘り腰を発揮し、3ゲーム差に広げた。4月で貯金10に達した石井監督も「最高の結果をお客さんに見せられて良かった。(西川)遥輝のホームランで選手だけでなく球場全体がいい雰囲気になった」と賛辞を惜しまなかった。

 浅村とともに上がったお立ち台。西川は「ここまで出来過ぎ。今年、死ぬんじゃないかと怖い。もう打てないと思うんで浅村さんに任せます」と笑わせた。チーム事情もあって日本ハムを昨季で自由契約となった男が、東北で息を吹き返した。(伊藤 幸男)

 ≪パ最速で貯金10に到達≫楽天が3月27日ロッテ戦以来今季2度目のサヨナラ勝ち。4月までに2度のサヨナラ勝ちは10、15年に次ぎチーム3度目になる。この日の勝利で16勝6敗1分けとしパ最速で貯金10に到達。楽天の貯金10到達は2年連続6度目。うち、リーグ貯金10一番乗りは、17、19、21年に次ぎ4度目だ。また、23試合目での到達は17年の18試合目(14勝4敗)に次ぐ球団2位のスピード2桁貯金になった。

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2022年5月1日のニュース