阪神・糸井が孤軍奮闘 超人弾&猛打賞も「勝ちに飢えてるから。本当に悔しいし、やっぱり勝たなあかん」

[ 2022年4月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー3巨人 ( 2022年4月17日    甲子園 )

<神・巨>2回、先制ソロホームランを放った糸井は、迎える佐藤輝(左)、ロハス(右)とポーズを決め喜ぶ(撮影・椎名 航)
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 むなしい敗戦の中、文字通りの孤軍奮闘だった。阪神は8安打を放ちながら、わずか1得点。その唯一の得点をたたき出したのは3試合ぶりにスタメン起用された糸井だった。

 「勝ちに飢えてるから。本当に悔しいし、やっぱり勝たなあかん。今言えるのは、勝ちにつながる一本を打てるように、また頑張りますということだけです」

 2回1死走者なし。赤星が投じた初球の内角145キロを中越えへ突き刺した。3日に同じ赤星から放って以来、実に27打席ぶりとなる3号ソロ。ベンチ前では佐藤輝と手で輪っかをつくって両目に当てるおそろいのポーズを披露した。パドレスのタティス・ジュニアとマチャドの大砲コンビが行うポーズをものまね。お得意のパフォーマンスで球場を盛り上げた。

 チームとしても甲子園では今季初のバックスクリーン弾となった。「DAZN バックスクリーンホームラン賞」として賞金100万円も贈られた。そして、何より、この日はバース、掛布、岡田による伝説のバックスクリーン3連発が刻まれた記念日。糸井の豪快な一撃で、かつての興奮も一瞬よみがえった。

 7回先頭では三塁内野安打を放ち、2点を追う9回先頭でも大勢の直球を左前にはじき返した。3月25日ヤクルト戦以来、今季2度目の猛打賞。チームが借金地獄にあえぐ中、自らのバットで見せ場はつくった。

 勝利を呼ぶことはできなかったが、1球にかける執念は最後の最後まで示し続けた。ベテランの奮闘を、このままムダにするわけにはいかない。(長谷川 凡記)

 ▽阪神のバックスクリーン3連発 1985年4月17日の阪神―巨人2回戦で、今も伝説として残るバックスクリーン3連発が生まれた。1―3の7回2死一、二塁から、3番ランディ・バースが「無理に引っ張らずにセンター方向に打ち返すことを意識したんだ」と逆転3ラン。さらに巨人先発の槙原寛己を攻め、4番掛布雅之、5番岡田彰布も続く、3者連続でのバックスクリーンへの本塁打となった。巨人戦での逆転勝利でチームは勢いづき、バースは54本、掛布40本、岡田が35本の強力打線を形成。リーグ優勝、そして西武を下しての日本一に向け、走り続けるきっかけになった。

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