大量リードではバント、盗塁は控えるべし 暗黙のルールは破棄されるべきか

[ 2022年4月18日 13:17 ]

 ジ・アスレチックのケン・ローゼンサル記者が「野球界は暗黙のルールを破棄しよう」と提案している。

 12日(日本時間13日)、ジャイアンツ大量リードのパドレス戦。2回に10―1でスティーブン・ダガーが盗塁、6回も11対2で、マウリシオ・デュボンがバント安打を決めた。MLBには昔から大量リードの試合では不文律があると言われる。勝っている側は盗塁やバントは控えるというもの。ル-ルを破れば、故意死球など報復が待っている。パドレスは故意死球はやらなかったが、試合後マイヤーズ外野手が「リーグ全体が、ジャイアンツはルールを守らないチームと頭に入れておく必要がある」と憤っていた。

 だがローゼンサル記者はこういう考えは終わりにすべきと言う。過去10シーズンで9点差をひっくり返して勝ったケースは4回しかないが、開幕シリーズでブルージェイズがレンジャーズに0―7から逆転勝ちし、13日(日本時間14日)もレッドソックスが9-2のリードを9-7と追い上げられ、メッツも8-1が9-6となった。ユニバーサルDHでチ―ムの攻撃力が上がり、大逆転の可能性は増している。さらに大量リードで追加点を奪えば、相手チームにリリーフ投手をもっと使わせることになり、シリーズの残り試合で優位に立てる。そしてMLBは、個々の選手が生き残りを賭けて1球1球必死に戦う場。デュボンのような瀬戸際にいる選手に、プレー選択の制限をかけるのはおかしいというわけだ。そもそもこういった不文律は女性も有色人種もゲームに参加できなかった19世紀に端を発する。しかし今は21世紀で、開幕戦では21か国から275人の国際選手が参加していた。MLBは人種の多様さだけでなく、考え方やスタイルも多様であるべきとローゼンサル記者は指摘している。

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2022年4月18日のニュース