トヨタ自動車・和田が超美技&3安打で3連勝1位通過。諏訪は流れ呼ぶ好投、途中出場の福井は4打点

[ 2022年4月18日 17:34 ]

社会人野球・第64回JABA岡山大会   トヨタ自動車9―3NTT西日本 ( 2022年4月18日    マスカットスタジアム )

攻守で活躍したトヨタ自動車・和田
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 トヨタ自動車が延長タイブレークの末に接戦を制し、予選リーグ3連勝での決勝トーナメント進出を果たした。攻守で躍動したのは「9番遊撃」でフル出場を果たした和田佳大内野手。3安打1打点もさることながら、特筆すべきは9回先頭での好守だった。

 「同点に追いついてすぐの守りでしたので、何としてもアウトにしようと。ヒットを打ったことよりも、あのプレーが一番良かったと思います」

 先頭・泉口友汰の痛烈なゴロは、遊撃左を襲った。イレギュラーバウンドする難しい打球となったが好捕。そのまま反時計回りに反転しながら一塁送球し、間一髪アウトにしてみせた。仮に出塁させていれば、サヨナラの走者となる場面。しかも、俊足の左打者だっただけに、価値ある超美技となった。

 野球を始めて以来、遊撃が本職だったが、今季からは新たに二塁にも挑戦している。従来とは異なる様々な動きを要求されるが、鋭い観察眼と徹底したカバーリングで好守を連発。「セカンドから見たショートの景色を自分に置き換えることもできる。勉強になることばかりです」と成長につなげている。

 試合の流れを引き寄せる好投を見せたのは、8回から4番手として登板した諏訪洸だった。登板直後こそ2死満塁を招いたが無失点で切り抜けると、同点に追いついた直後の9回は2連続三振を含む3者凡退。タイブレークに突入した延長10回の一挙7得点を呼んだ。

 「実戦の間隔が空いていたので不安もありましたが、自分のボールを投げることに集中しました。(捕手の)小畑と福井がうまくリードしてくれました」

 入社6年目となる今季は、筋力のベースアップに着手。上半身のトレーニング量を増やしたことで、球威と変化球の鋭さが増した。この日は重いストレートを中心とした配球での好投。収穫のある一戦となった。

 新人・福井章吾(慶大)も途中出場で存在感を発揮した。1点劣勢の9回1死二、三塁で代打として登場。「何とか1点という場面。狙い通りにできました」。初球のカットボールに反応。強い打球の一ゴロとなる間に、同点の走者を本塁へ迎え入れた。延長10回にはダメ押しとなる中越え3点二塁打。4打点の活躍だった。

 「9回はとにかく点をやらないことを考えました。3者凡退は結果ですが、3アウト目が見逃し三振となった瞬間に流れを持って来られたと思いました」

 9回2死走者なしでは全球ストレートで見逃しの3球三振。相手打者の意表をつく配球で、大阪桐蔭、慶大を通じて称されてきた「勝てる捕手」としての本領を発揮した。

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