ロッテ・井口監督 貫いた朗希育成計画「点を取っても8回で代わっていた」

[ 2022年4月18日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ0―1日本ハム ( 2022年4月17日    ZOZOマリン )

<ロ・日>9回、投手交代を告げる井口監督 (撮影・白鳥 佳樹)
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 ロッテの佐々木朗は8回まで一人の走者も許さず、史上初となる2試合連続完全試合を達成する可能性があった。それでも交代させたロッテ・井口監督は「先々のことを考えると、ちょっとあそこ(8回)で限界だった。7回終わった時点でちょっとへばりつつあったので、何とか8回までと思っていた」と説明した。

 前回の完全試合でプロ初完投したばかりで、初めて2試合連続の100球超え(102)となった。相手エースの上沢との投手戦で緊張した状態も続き「いろいろなことを加味しながら」と言った。0―0の試合展開。8回裏に勝ち越せば続投させると思われたが「それはない。点を取っても8回で代わっていた。球数が少なければ(9回まで)行った可能性もあったでしょうけど」と球数を理由に否定し、「できれば我々も最後まで見たかったし、ファンの方も見たかったと思いますけど」と苦渋の決断だったことをにじませた。
 井口監督は佐々木朗の育成に関し「我慢」することを覚えている。故障防止を最優先し、1年目は実戦登板すらさせず、デビュー戦は2年目の昨年5月だった。ただ、昨年も中10日以上の間隔を空けて先発させ、他の先発投手と同じ中6日で起用したのは、シーズン最終盤の10月に一度あっただけだった。そして、11月の楽天とのCSファーストステージ初戦で先発させた。

 迎えた3年目の今季は開幕から中6日で回している。下半身や体幹が鍛えられ、体が強くなったからだ。それでも「どこかで一度飛ばしたい」と昨年のように出場選手登録を抹消し、登板間隔を空ける意向も示している。

 この日の交代も「チームが勝つこと。1年間、朗希がローテーションをしっかり回ることを加味して」と話した。ロッテは2年連続の2位で、今季こそリーグ優勝を目指している。その切り札が佐々木朗であり、故障せず1年間を通じて投げさせるための決断。次回先発は中6日で24日のオリックス戦(京セラドーム)。「サンデー朗希」を継続する。

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