オリ山岡「感じる部分は伝える」勝ち運呼ぶチームメートへの献身

[ 2022年4月18日 05:30 ]

オリックス山岡
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 チーム思いのこの男の背中を見れば、誰もが勝たせたくなるはずだ。オリックス・山岡泰輔投手(26)だ。4月17日の西武戦(京セラドーム)で、再三の危機を耐えて6回2失点で今季2勝目。19年7月16日の楽天戦(8回無失点)から、球団史上初となる「京セラ9連勝」を飾った。

 「再三ピンチになっていますし、流れをなかなか持ってこられなかったんですけど、しっかり守ってもらって助けてもらいました」

 勝ち運に見放されない。19年に勝率1位のタイトルを獲得。昨年6月22日の日本ハム戦(京セラ)では、右肘痛で1/3回を3四球1失点で緊急降板しても、好救援や打線の援護に恵まれて黒星を免れていた。それも、普段の行いや振る舞いからだと思えるのが山岡だ。

 不振にあえぐ「ラオウ」こと杉本を気遣い、遠征先の球場で京セラドームで、頻繁に声を掛ける姿があった。

 「病んでいるんでね(笑い)、元気ないし。とりあえず“楽しくやって。きょう(16日)は打てるから”って。一緒に練習してきたので。見ていて感じる部分は伝えるようにしています」。右腕の言葉も効いた。この西武戦で、杉本は5日のソフトバンク戦の3打席目で今季1号を放って以来24打席ぶりに放った安打が決勝打。山岡は5回を除く5イニングで走者を背負う粘りの投球を続けていた。オフに広島で、ともに自主トレをするラオウと支え合う形で、つかんだ白星だった。

 昨年の右肘手術後最多となる97球を投げた。10日のロッテ戦で佐々木朗に完全試合を喫し、コロナ禍で予定していた楽天3連戦が延期になるなど苦境に立たされていたチームを救った形。「僕がやる仕事は変わらない。とにかくゼロで。チームに流れを持ってこられる投球をしたいです」と山岡。復活の兆しを見せた背番号19が、96年以来となる「リーグ連覇&日本一」のキーマンになる。(記者コラム・湯澤 涼)

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2022年4月18日のニュース