阪神球団史上初の屈辱、ホーム開幕3連敗… 23イニング0行進 輝チャンスで凡退 4番よ打ってくれ

[ 2022年3月28日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー4ヤクルト ( 2022年3月27日    京セラD )

<神・ヤ(3)>3回の好機に三邪飛に倒れ、悔しそうにベンチへ引き揚げる佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神は27日のヤクルト戦に0―4で敗れ、2年ぶりの開幕3連敗、ホームでの同一カードに限れば球団史上初の屈辱に沈んだ。打線は5安打止まりで、3試合にまたいで23イニング連続無得点。佐藤輝明内野手(23)は2度の得点機で凡退し、勝敗を背負う4番の宿命を味わった。

敵失でもらった9回2死二塁で梅野が空振り三振に倒れ、2年ぶりの開幕3連敗が決まった。ホームでの同一カードに限れば球団史上初の屈辱。観衆2万9111人を集めた京セラドームが静まり返った。

 「流れをね…。桐敷も投げていたし、早い段階での援護が理想的なとこやったけど。みんなも勝負にいった結果なので…」
 厳しい船出に矢野監督は言葉を振り絞った。高梨に対して序盤から好機をつくっても決定打が出ない重苦しい展開。5回以降は一転して無安打に封じ込まれるなど猛虎打線は最後まで沈黙を続けた。連日の零敗。開幕戦で4回までに8点を奪った後、5回から続くゼロ行進は23イニングまで延びた。

 佐藤輝は4打数1安打。唯一の安打は初回2死一塁から好機を拡大した右翼線への二塁打だった。打率・308(13打数4安打)で終えた開幕3連戦。個人的には上々の滑り出しでも、分岐点での打撃に焦点が当たるのが4番の宿命か。2度の好機で抑えられた。

 0―1の3回2死一、三塁ではカウント2―2から直球に押されて三邪飛。5球全て内角球だった。5回2死一、二塁では再びカウント2―2から外角低めのフォークにバットが空を切った。高梨に対して2打席連続の得点圏での凡退に苦虫をかみつぶしながらベンチへ引き下がった。

 左腕の高橋に3打席凡退を喫した第2戦と同様、内角中心の攻めが徹底された。開幕戦の初打席からの3打席連続安打は変化球や外角球だったことで、より拍車がかかった。厳しいマークは主軸を任される者にとっては乗り越えないといけない定め。矢野監督は「オープン戦とはやっぱり違う。チャンスで回ってくる打順。厳しい攻めは、チームの中心を打っているわけだから当たり前。そこをどうにかしていかないとダメ。悔しさを持って、成長していってくれたら」と背中を押した。

 昨季11度の4番出場は大山の休養日や離脱中の“4番体験”。今回は違う。球団史上最年少で勝ち取った「開幕4番」の立場。勝敗を背負う戦いは、まだ始まったばかりだ。(阪井 日向)

 ○…阪神の開幕カード全敗は20年の巨人3連戦(東京ドーム)以来2年ぶり。主催試合で喫したのは83年のヤクルト戦(甲子園)以来39年ぶりで、前回は2連戦で開幕戦●、2戦目降雨中止の1敗のみ。同一カード3連戦3連敗は球団初の屈辱となった。開幕3連敗以上は前出20年3連敗以来2年ぶり12度目。球団ワーストは68、91、95年の5連敗。 

 ○…チームは2試合連続の零敗。開幕3戦目までに2度の零敗は2リーグ制以降延べ17チーム目。阪神の88、13年を含めて過去16チームは全て優勝を逃している。

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