近江 昨秋敗れた金光大阪に雪辱 敗戦原点に攻守で執念 エース山田「やってきたこと間違っていなかった」

[ 2022年3月28日 13:30 ]

第94回選抜高校野球大会第9日第2試合 準々決勝   近江6ー1金光大阪 ( 2022年3月28日    甲子園 )

<近江・金光大阪>近江先発の山田(撮影・北條 貴史)
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 第94回選抜高校野球大会第9日は28日、阪神甲子園球場で準々決勝が行われた。第2試合では、近江が金光大阪を6-1で下し、春初の4強進出を決めた。また、滋賀県勢としても初、代替出場校としても初の準決勝進出となった。

 昨年秋の近畿大会準々決勝の再現。近江は序盤で6点をリードしながら、金光大阪に粘られ、6―7で無念の逆転負け。この敗戦で、選抜選考から漏れ、補欠校にまわっていたが、京都国際の辞退により代替出場。2回戦突破した時点で2勝を挙げるのは第64回(92年)の育英(兵庫)以来2度目だった。8強進出は第12回(35年)の中京商(愛知)、第24回(52年)の長崎商、前記の育英以来4度目。過去3度は全て準々決勝で敗れていた。

 エース山田は再三のピンチをしのぎ、8安打されながらも10奪三振127球を完投。攻撃では1点リードの7回にスクイズで加点するなど一気に攻めて突き放した。

 多賀章仁監督は「昨秋、金光大阪さんと近畿大会でベスト8で悔しい負け方した。選手たちはそのリベンジだと気を緩めずにやってくれた。特に後半にまた追加点が奪えたのは彼らのそういう思いが試合に出たのかなと。おそらく古川君と山田の投手戦になってくれたらという思いがあった。序盤から中盤にかけてそういう展開になって。それもまたうちにとっては良かった。終盤勝負になるだろうと。そういうゲームができてよかった」と振り返った。

 7回にはピンチを招いたが相手のスクイズ失敗などで無失点。逆に近江は直後の攻撃で、投手の代わりばなにスクイズを仕掛けて加点した。「必ずあるよと。逆にうちも過去3度失敗してますので。きょうは4度目でやっと決めてくれました。明暗が大きかったと思います。まあ、金光大阪さんの野球は私もファンでして。横井先生とも本当に仲良くしていただいて。ザ・高校野球なので。うちもそういう野球を目指して、全員野球でいくんだと常に目標にしていたチームと良いゲームができてよかった」と敬意を表した。

 完投した山田については「今日はバッテリーミスが何度か出て、前回もそういうシーンがあって。ちょっと序盤…でも1点に抑えて。8安打も打たれて1点に抑えるのはさすがやと思いますね」と称えた。

 浦和学院との準決勝へ「ここまで来たので、とにかく彼らも山田の気持ちにこたえて、日本一をとるんだという気持ちで次のゲームも頑張ってくれるとおもいます」とナインを鼓舞した。

 エースの山田は「秋の近畿で負けた試合を原点に一冬やってきた。やってきたことは間違っていなかったと思った。甲子園で何度も投げているけれど、金光大阪さんは一番投げにくい相手だった。1試合投げ抜く力をつけようと日々やっています。疲労はまったく問題ありません。しっかり低めに投げることを意識したい」と頼もしかった。

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