エンゼルス・大谷 吉兆!22年1号がプレーボール弾 4.8開幕へ疲労考慮し登板回避申告

[ 2022年3月28日 02:30 ]

オープン戦   エンゼルス12―3ホワイトソックス ( 2022年3月26日    グレンデール )

<ホワイトソックス・エンゼルス>初回、初級先頭打者弾を放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 6年前の再現だ。エンゼルスの大谷翔平投手(27)が26日(日本時間27日)、ホワイトソックスとのオープン戦に「1番・DH」で出場し、初回表に初球を1号ソロ。日本ハム時代の16年7月3日ソフトバンク戦で記録して以来2度目、メジャーでは初のプレーボール弾を放った。開幕までの調整を考慮し、登板を回避して臨んだ一戦で、ド派手な「22年初アーチ」となった。

 「一刀流」でも期待を裏切らなかった。プレーボール9秒後だ。右腕ベラスケスの初球、低めに鋭く曲がり落ちるカーブ。大谷は巧みにすくい上げた。右中間席に突き刺すと、敵地の観客席から自然と「MVP」コールが湧き起こった。

 「ボール、ストライクの見極めの部分は比較的例年よりは良い」

 打席での球の見え方に、MVPを獲得した昨季以上の手応えを感じている。キャンプ地のテンピで試合前に行ったフリー打撃では、32スイングで15本の柵越え。うち7本は右翼奥にあるクラブハウスの屋上まで運ぶ、推定飛距離150メートル弾だ。

 初球先頭打者弾は日本ハム時代の16年7月3日のソフトバンク戦で「1番・投手」で記録して以来。今回と同じ右投手の中田の、低めに曲がり落ちるスライダーを右中間に運んだ。全てが重なる「デジャビュ弾」。16年は10勝&22本塁打でチームを日本一に導いた。

 過去3試合で6打数1安打でも焦りはなかった。キャンプ前にはトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」でメジャーの投手相手にライブBP(実戦形式の打撃練習)を行い実戦感覚を養った。ジョー・マドン監督には「初球のカーブを本塁打なんて、ほとんど見ない」と驚きとともに称えられた。

 疲労をためない目的で、この日は自ら希望して登板を回避。「やりやすいようにやらせてもらっている。体調を見ながら自分でしっかり調整したい」。キャンプではウオーミングアップ後の壁当て、ハンドルの付いた鉄球「ケトルベル」を使った練習など、独自のメニューも多く取り入れて進化を求める。

 昨季は主に2番だったが今季は1番起用が濃厚。試合前にはその役割を「基本的にはストライクを振ってボールは振らない、とシンプルに。生かせればチームとしても出塁して得点につながるし、本塁打を打てば点が入る」と語り、有言実行の一発だ。4月7日(日本時間8日)の開幕のアストロズ戦は2度のプレーボール弾を記録した試合とは違いホームゲームで後攻。それでもシーズン初戦の初回先頭弾を期待せずにはいられない。(柳原直之)

 ▽大谷の日本ハム時代のプレーボール弾 プロ4年目、16年7月3日のソフトバンク戦に「1番・投手」で出場。プレーボールから5秒後、中田の初球スライダーを強振し、右中間スタンドへの10号ソロとした。史上初の投手による初回先頭打者アーチで、2年ぶりの2桁本塁打に到達。投げても8回を5安打無失点、10奪三振で自身7連勝となるシーズン8勝目を挙げた。

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