ロッテ・朗希の使命「僕が話すことで思い出してもらうことに意味がある」 震災を風化させない

[ 2022年3月12日 05:30 ]

<ロ・西>黙祷のため整列する佐々木朗らロッテナイン(撮影・長久保 豊)
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 小学3年のときに岩手県陸前高田市で被災したロッテ・佐々木朗は、ZOZOマリンでの西武戦前の黙とうに参加。ベンチ外だったがナインとともにグラウンドに立った。報道陣の代表取材にも対応。津波で父と祖父母を失っているが「今日、僕が話すことで(震災を)思い出してもらえたり、考えてもらうことに意味がある」と、自らの使命を口にした。

 風化させてはいけない。その思いだけを胸に抱き「震災を知らない子供たちもたくさんいるけど、今当たり前にあること、身近にいる大切な人たちのことを、当たり前と思わずに向き合ってほしい」と言う。自らが子供たちの「道しるべ」となることも誓った。

 被災後は大船渡市の仮設住宅に移った。周囲の支えを受けながら少年は20歳となり、ここまで実戦では163キロを記録するなど相手を圧倒している。「11年たってもつらさ、悲しみはなかなか消えないけど、たくさんの方々の支えがあって今、プロ野球で打ち込めている」。大ブレークの気配が漂う3年目。懸命にプレーする姿で感謝の気持ちを示す。(横市 勇)

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2022年3月12日のニュース