ベースボールが帰ってくる!MLB労使交渉ようやく決着 大谷4・8から162試合でルースの道再挑戦

[ 2022年3月12日 02:30 ]

エンゼルスの大谷翔平
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 MLB IS BACK!!労使が対立し、開幕延期が決まっていた大リーグは10日(日本時間11日)、機構(MLB)と選手会が新労使協定の締結で合意した。一度は短縮が決まったレギュラーシーズンは従来通り162試合が行われ、開幕は4月7日(同8日)に決定。昨季ア・リーグMVPに輝いたエンゼルスの大谷翔平投手(27)による、二刀流でのさらなるフル回転に期待が高まる。

 
長い闘いが決着した。昨年12月2日にロックアウト突入後、99日目。SNS上で大リーグ公式サイトが「Let the fun begin!(楽しみを始めよう)」と投稿し、複数の選手やメディアが「BASEBALL IS BACK(野球が帰ってくる)」と呼応した。

 フロリダ、アリゾナ両州でのキャンプは13日(日本時間14日)に集合日を迎え、オープン戦は17日か18日(同18日か19日)に開始。待望の大リーグ開幕を前に、日米の野球ファンから最も注目を浴びるのは、昨季9勝&46本塁打など歴史的な活躍を見せた大谷だ。

 当初のスケジュールから7日遅れて新たな開幕日となった4月7日(同8日)、本拠エンゼルスタジアムでアストロズを相手にメジャー自身初の開幕投手を務めることが有力。従来通りの162試合制が決まり、昨季2本差で逃した本塁打王や、1勝足りなかった1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」挑戦への舞台は整った。昨年11月末に配信されたアシックス社のビデオ動画では、「ベストな記録を毎年更新できるように頑張りたい」と意気込んでいた。

 今季はナ・リーグでもDH制が導入されることも追い風になる。昨季はナ球団主催の交流戦10試合中8試合に出場したが、代打中心で計11打席だった。休養日が設けられる可能性はあるものの、1試合4打席で見積もると30打席前後増える。

 昨季故障で離脱したトラウト、レンドンの主軸2人が復帰することは、チームだけでなく、二刀流の大谷にとって投打両面でメリットが大きい。昨季は孤軍奮闘が目立ったが、登板時に援護が期待できるだけでなく、自軍の攻撃時には相手投手のマークが分散する。

 シーズン短縮なら懸念されたFA権取得への登録日数の問題も解消され、順調なら予定通り23年オフに同権利を取得する見込みだ。唯一の心配事は今後の調整で、当初33試合組まれていたオープン戦は現状で13試合。今後増えても数試合程度とみられる。かねて「一番は勝つこと。優勝を目指して頑張りたいですし、そこに貢献するためにも、一年間フルで健康を維持して頑張りたい」と話す大谷。急ピッチかつ慎重な仕上げを求められる。

 ≪「FOXスポーツMLB」公式ツイッターで堂々“センター”≫「FOXスポーツMLB」の公式ツイッターはスター選手12人の画像とともに「MLB IS BACK」と投稿した。パドレスのスター遊撃手タティス、昨季ア・リーグ本塁打王のブルージェイズのゲレロが両サイドに配置され、大谷は堂々の「センター」。他にもフィリーズのハーパー、ヤンキースのジャッジ、メッツのデグロムら、そうそうたる面々を抑えて主役を張り、改めてメジャーの顔と認められた。

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