ええやん!22年型阪神打線 近本打って糸原送ってマルテつないで輝が還す 大野雄撃ち初回速攻決まった

[ 2022年3月12日 05:30 ]

オープン戦   阪神6-1中日 ( 2022年3月11日    甲子園 )

<神・中>初回 1死一、三塁 先制犠飛を放つ佐藤輝(撮影・成瀬 徹)
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 4番に佐藤輝を据える阪神の2022年打線が、シーズンさながらの攻撃で、初回にいきなり機能した。近本の左前打の後、糸原がきっちり犠打。ここまでのオープン戦7試合で犠打0のチームが手堅く得点圏へ走者を進めると、マルテが左前打で一、三塁にチャンス拡大。4番の佐藤輝が、追い込まれてから先制の左犠飛を放った。

 昨季、第1打席の打率・365(137打数50安打)を誇った近本が1番にいれば、初回の好機は必然的に増える。そこで還せば、チームが勢い付くのは明白。ペナントレースを見据え、20年沢村賞の大野雄から速攻で得点を挙げたことに、佐藤輝も納得の表情だ。

 「外野フライで1点が入る場面で、そういう当たりを打てたのは、仕事としてはしっかりできた。点を取れるときに取るのは絶対だと思うので、シーズンでもああいう形で取れるように、やっていきたい。最低限」

 この日は2打数無安打ながら、3回には中堅へ大飛球を放ち、「甲子園は広いし、風があるのでしょうがないけど、ああいう打球を増やしたい」と手応えを口にした。チーム最多24本塁打を放ちながら、173三振を喫した昨シーズンと違い、入団2年目のオープン戦は凡打でも好内容の打席が目立つ。それが評価され、井上ヘッドコーチが前日に「開幕4番」を公言。65年のドラフト制以降、球団最年少(23歳12日)の「開幕4番」へ、また一つ結果を残した。

 試合前には、両軍がベンチ前に整列し、11年前に起きた東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた。宮城県に住む祖父母を持つスラッガーは「プロ野球選手として、そうやって苦しい思いをされている方々に少しでも元気だったり、楽しみを届けることができれば」と決意新た。4番が打てば、ファンの笑顔はもっと増える。(倉世古 洋平)

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