ノーサイン野球の真骨頂!和歌山大がタイブレーク制し2回戦進出

[ 2021年6月8日 16:48 ]

第70回全日本大学野球選手権1回戦   和歌山大5―4九産大 ( 2021年6月8日    神宮 )

<松山大<九産大・和歌山大>延長タイブレーク10回1死一、二塁、和歌山大の二走・梅田が三盗を決める(撮影・村上 大輔)
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 4年ぶり2度目の出場となった今大会唯一の国立大・和歌山大が“ノーサイン野球”の真骨頂を発揮した。

 タイブレークに突入した延長10回裏1死一、二塁で、無死から一塁走者の代走として出場した梅田宗一郎(4年=熊本第二)がスタート。際どいタイミングだったが判定はセーフとなり三塁を陥れると(記録は重盗)、1死満塁から柏田樹(3年=和歌山商)が二塁強襲の内野安打を放ち二者が生還。今大会初のタイブレークとなった一戦を、今大会初の劇的なサヨナラ勝ちで決めた。

 柏田は4回にも3点目となる左越えソロを放ち、劇的勝利の立役者となった。「前日の練習で、ベンチ外の4年生が打撃投手をしてくれた。その気持ちを背負って試合に臨みました。(サヨナラ打は)何が起こっているか、正直わからなかった。審判の方の手がセーフになったとき、自分たちが勝ったんだと思った」と興奮さめやらぬ様子。選手たちに考えさせるために、15年からノーサインを取り入れる大原弘監督(56)は「昨日からああいう場面になったら三盗を仕掛けていこうと話をしていた。今日なんか、1回もサインを出していません。選手たちがよくやってくれた。地方の国立大が名門の慶大さんと試合ができる、こんなにうれしいことはない。全力でぶつかっていきたい」とあすの2回戦での健闘を誓っていた。

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2021年6月8日のニュース