阪神・藤浪が苦しいブルペン陣を救う 福原コーチがキーマンに指名「どんな場面でも晋太郎らしい投球を」

[ 2021年6月8日 05:30 ]

6月4日、ソフトバンク戦の9回にリリーフカーに乗ってマウンドに向かう阪神・藤浪
Photo By スポニチ

 非常事態を告げた阪神ブルペンの救世主となり得るのは、やはりこの男しかいない。藤浪が福原投手コーチから中継ぎ陣のキーマンに指名された。

 「まだ勝ちパターンと決まっているわけではないですが、競っている場面、厳しい展開で投げることも今後は出てくる可能性もある。どんな場面でも晋太郎らしい投球を期待したいですね」

 蓄積疲労で再調整となった岩崎に代わり、中継ぎ要員として4日に再昇格。同日のソフトバンク戦で5点リードの9回にいきなり登板し1安打無失点で試合を締めた。シーズン前には先発一本で勝負する意気込みを口にしていただけに「先発をやりたい気持ちは持ちつつですけど、現状与えられた仕事なので、しっかりそこで結果を出したい」と決意を新たにしていた。

 適性は十分にある。最速162キロの直球に加えフォーク、カットボールも空振りが取れる決め球。突然制球が定まらなくなる課題も、短い回の全力投球なら先発時ほど気にしなくていい。昨年も9月26日ヤクルト戦から中継ぎに配置転換され、13試合中11試合を無失点投球し7ホールドを挙げた実績もある。

 現状のブルペン陣は、不動のセットアッパーだった岩崎に加え、勝ちパターンに入っていた小林も左足首負傷で6日に離脱。アルカンタラの配置転換も検討されたが、ガンケルの体調不良の影響もあり白紙となった。岩貞も開幕当初の安定感はなく、盤石なのは守護神・スアレスだけだ。能力的には文句なしの藤浪には、岩崎らの復帰まで「必勝リレー」の一員としてチームを支える働きが期待される。(山添 晴治)

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月8日のニュース