阪神 矢野監督の痛快タクト 代走植田ズバリ “横浜の関”越えた

[ 2019年10月8日 05:30 ]

セCSファーストステージ第3戦   阪神2―1DeNA ( 2019年10月7日    横浜 )

<D・神>CSファイナル進出を決め、矢野監督(左)とハイタッチをかわす藤川(撮影・大森 寛明)
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 大きな雨粒でかすむ選手たちの姿を阪神・矢野監督は祈る思いで見つめていた。わずか1点差での勝利。逆転でのCS進出からファーストSも突破。勝利の女神が最後にほほえむことだけを、ただ信じた結果だった。

 「それ(信じる)しかできへん。一人一人の気持ちがつながっている感じがして…」

 もちろん、勝つために最善の策を練り、指揮を執った。引き分けも許されない決戦で矢野監督自身も“勝った”と言っていい。

 3試合目で初めて先発起用した高山が2得点の起点になった。6回先頭で左中間突破の二塁打。梅野の犠打で三進すると木浪の初球が暴投となり先制のホームを踏んだ。同点にされた直後の8回では1死から死球で出塁すると代走に植田を起用。6日の第2戦で代走起用し二盗に失敗していたチームNo1の俊足に再び賭けた。次打者・梅野の初球に鮮やかすぎる二盗成功。暴投で1死三塁となり梅野が決勝犠飛を放った。

 「迷いはない。いつものうちの野球やろ」

 先制点を奪った直後の6回から第2戦にサヨナラ本塁打を打たれた岩崎も投入した。練習開始直後に、ダメージを受けていた左腕のもとに足を運び直接声をかけていた。「みんな一緒やろ。島本だって。スグル(岩崎)だって。最後まで粘り強く投げてくれた。ドリスだって」。奇跡を起こしてきた背景には12球団随一の救援陣がいた。だから、この日も最後まで信じた。極め付きは藤川にラスト2イニングを託す決断だった。

 「チーム全員で戦うとか、気持ちの部分でカバーできるところがうちの強み」

 1軍作戦兼バッテリーコーチとして挑んだ17年のCSでは同じファーストSで同じ相手に破れた。この夜と同じ雨だった。あれから2年。虎の将としてリベンジを果たした。もう涙はない。またも崖っぷちで強さをみせた矢野阪神が宿敵が待つ東京ドームに乗り込む。(山本 浩之)

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