阪神・大山ダメ押し14号2ラン 74日ぶり4番弾で引退メッセに花添えた

[ 2019年9月30日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6―3中日 ( 2019年9月29日    甲子園 )

7回1死一塁、大山は中越えに2点本塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 「4番・大山」の一撃が勝利を確実のものにした。4―0の7回1死一塁だ。フルカウントから又吉の真ん中スライダーを強振し、長い滞空時間を経てバックスクリーン左へ着弾。14号2ランでダメを押した。

 「負けたら終わりなので。1点でも多く取らないといけないと思っていました。4点(差)だと満塁ホームランで同点に追い付かれてしまう。5点、6点と取らないといけないと思っていました」

 終わってみれば、6―3。この一発がなければ…と思うと価値は高まる。9月12日のヤクルト戦以来11試合ぶりの本塁打。「今まで優しくしてくれたので。恩返しというか、感謝の気持ちがホームランになったかなと思います」とメッセンジャーの引退に花を添える一打でもあった。

 7月17日の中日戦以来74日ぶりの「4番弾」。大山にとっては、ひと味も違う思い入れがある。8月10日の広島戦で開幕から座ってきた4番から6番へ“降格”し、サヨナラ3ランで意地を見せた。その試合後、「また(4番を)奪い取っていこうな!」と声をかけてくれたのは他でもない、6番起用を決めた矢野監督だ。短い言葉に込められた指揮官の本意を胸に刻んだ。

 「どんな時でも“一緒に頑張ろう”というような言い方で指導していただける。絶対に応えないと」

 負傷のマルテに代わって36試合ぶりに4番復帰した28日のDeNA戦は1四球以外は3打数無安打。2日続けて不発では終われない。6回1死一塁から好機拡大で追加点30日のレギュラーシーズン最終戦もマルテの出場が微妙で、再び主砲の担う可能性が高い。勝てばCS、負ければ終戦。極限状態で臨む最後の一戦で重責を託される。(巻木 周平)

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2019年9月30日のニュース