ソフトバンク“キーマン”達川ヘッドが警戒する広島の“家族的な一体感”

[ 2018年10月28日 11:30 ]

ソフトバンクの達川光男ヘッドコーチ(中央)
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 SMBC日本シリーズが27日、マツダスタジアムで開幕した。2年連続の日本一を狙うソフトバンクは、日本シリーズ5連勝中(03、11、14、15、17年)。クライマックスシリーズ(CS)にも5年連続で出場しており、短期決戦を熟知する。

 広島との初めての頂上決戦。不気味な存在感を示しているのが、達川光男ヘッドコーチ(63)だ。故郷への思いは周知の通り。「生まれ育った広島で、選手15年、監督もやらせてもらった。よそのチームで広島と戦うのは幸せ、感慨深い。育ててもらったところでコーチとして日本シリーズに参加できるのはありがたい」と思いをはせる。

 捕手出身の達川コーチらしく、両軍のキーマンに甲斐、会沢の名前を挙げた。だが、それ以上に恐怖を感じているものがある。それは、広島の家族のような一体感だ。

 「CSで菊池が“お兄ちゃんが打ったんで、ちょっと弟も打たないと”と言えば、新井は“家族一丸で頑張りたい”と言うた。一昨年は日本ハムに負けたけど、黒田のために見えない力が出たし、誰かのために一丸になるという恐怖はある」

 新井の実力も認めるところだ。「CSではフォークボールをうまく打っとった。若手にチャンスをと言うとるが、まだまだ力ある選手」と警戒を強める。

 球団初となる下克上からの日本シリーズ出場。「西武のためにも良い試合をしていきたい。不細工な試合をして、西武が出た方が良かったと言われないように、謙虚な気持ちで」と言い切る。

 第1戦は延長12回でも勝負が付かず、2―2の引き分け。「うちは大瀬良で勝負をかけたけどね。最後は広島は防戦一方じゃった。けど、よく研究しとる」と頭をかいたが、引き分けの意味合いをたずねると、語気を強めた。「そりゃあ、うちにとって大きい引き分けに決まっとる。敵地じゃからな」。セ・リーグでの戦い方を心得る参謀役が、やはりキーマンか。(後藤 実穂)

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2018年10月28日のニュース