【大野豊氏 大分析1】柳田を翻ろうした広島・大瀬良の内角カット攻め

[ 2018年10月28日 10:00 ]

SMBC日本シリーズ第1戦   広島2―2ソフトバンク ( 2018年10月27日    マツダ )

<広・ソ>2回無死、大瀬良が4球目のカットボールで柳田から空振りを奪う(撮影・椎名 航)
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 日本シリーズの第1戦は、単なる1試合ではない。シリーズの戦い方に影響を与えるポイントがいくつかあった。スポニチ本紙評論家の大野豊氏(63)は、ソフトバンクの柳田に対する広島バッテリーの配球に注目。先発の大瀬良はカットボールで、2番手・岡田も死球になったものの果敢に内角を攻め、「意識付け」の狙いがあったと分析した。一方、ソフトバンクは広島の機動力を封じたことで、2戦目以降の抑止力となる。

 5回につかまったとはいえ、広島・大瀬良は持ち味を出した投球だった。前回17日のCSファイナルSの巨人戦から、カットボールを主体にした変化球中心の投球に様変わりしていた。シーズン中は見られなかった組み立てだが、カウントを悪くする場面も少なく、安定した投球内容だった。

 特にキーマンの柳田に対してはうまく内角を意識させた打ち取り方をした。シリーズの第1戦ということを考えても、意識付けはしたいところ。2回の第1打席は、2ボール1ストライクから、内角へ沈むカットボールで空振り。柳田は、内角の高めと低めが弱点だが、そこも振ってくる打者だ。その特徴を利用し、ボールゾーンでカウントを稼ぐところはうまかった。4回の第2打席も同様に、2球目に内角カットボールでファウルを奪い、4球目は空振りした。2打席とも、思惑通りに打ち取った。

 大瀬良のカットボールは独特で、横に滑るものと縦に落ちるものの2種類がある。球速は変わらないが、変化の違う2種類のカットボールに、ソフトバンク打線は手を焼いていた。さらに左打者に対しては、外角からストライクゾーンに入れてくるパターンもある。シーズン中の直球主体の組み立てから一転しても、決して奇襲ではなく、それだけの技術がある証拠だ。

 6回の岡田も死球になったとはいえ、柳田は十分に内角を意識させられただろう。投球の基本はやはりアウトローと呼ばれる外角低め。そのための内角だ。柳田の打撃を崩すことになれば、2戦目以降に大きな収穫となる。

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2018年10月28日のニュース