マエケン、サヨナラ呼んだ5者連続K!ド軍が歴史的死闘制す

[ 2018年10月28日 05:30 ]

ワールドシリーズ第3戦   ドジャース3―2レッドソックス ( 2018年10月26日    ロサンゼルス )

レッドソックス戦の15回から登板し、2回を無失点と好投したドジャース・前田
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 30年ぶり7度目の世界一を目指すドジャースが、球史に残る死闘を制して1勝2敗とした。26日(日本時間27日)の第3戦は、いずれもワールドシリーズ史上最長となる延長18回&7時間20分を戦い、日付の変わった午前0時30分に3―2でサヨナラ勝ちした。前田健太投手(30)は15回から7番手で登板し、5者連続三振を奪うなど2回を1安打無失点の力投でチームを勢いづけた。

 サヨナラ直後の歓喜の輪に前田はいなかった。次戦に向け、クラブハウスで体のケアをしていたからだ。「いつ終わるのかなという感じはありましたけど本当に(試合が)決まってよかった」。シリーズ史上初の7時間超え、延長18回の死闘を終えて安どした。

 15回から7番手としてマウンドに上がった。不運な内野安打と四球で無死一、二塁のピンチを迎えたが、冷静だった。「バントをしてもらって三塁でアウトを取ろうと思っていた」。内角に直球を投じ、狙い通り三塁寄りに転がさせたバントを素早く処理して二塁走者を三塁封殺。このアウトを機に「一つギアが入った」と自らを乗せた。

 以降は圧巻。レオンをチェンジアップで空振り、ベッツをスライダーで見逃し三振。大きく吠えた。16回は3者三振。今ポストシーズンで不調だった宝刀スライダーの切れが戻り「こういう試合展開で、いつもより気持ちが入って、いい投球を取り戻すことができた」と胸を張った。

 7回に歌われる定番ソング「私を野球に連れてって」は14回にも流れた。17回途中に電光掲示板で日付が変わったことが示されると、5万3114人で埋まった観客席からは拍手や歓声。デーブ・ロバーツ監督は「絶対に勝たなければいけない試合だった。選手が耐えた」とねぎらった。

 午後5時10分に試合が始まり、前田が帰路に就いたのは午前1時前。それでも「そんなに長く感じていないし、疲れてもいない」と言い切った。自身にもチームにも、逆襲へ弾みがつく勝利となった。

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